戸澤の週報
2019年05月06日
令和を迎えて
長いゴールデンウィークもいよいよ終わりです。
どこに行っても混んでいましたが、ここまでまとまった休みは久しぶりの経験でした。
ゆっくりと過ごすことができましたが、営業日が少なくなるのは困ったものです。
先月で平成が終わり、今月より令和の時代が幕開けしました。
平成はその名の通り、平和を長い間享受できた良い時代でした。
その反面で、リスクを取ってイノベーションを起こせた会社は非常に少なかったようです。
デジタル・ITの価値を十分に認識できず、進化から取り残されてしまった感があります。
我々の世代ですとリーマンショックや大きな震災や洪水などの天災が重なり、保守的な心理が働いています。
もう少し上の世代の経営者ですと、バブルの崩壊もそれらに加えて、リスクヘッジに対するウェイトが大きくなっているのかもしれません。
現在の日本は、高度経済成長をとうの昔に終わらせ、成熟した社会になって久しくなっています。
同時に出生率の低下による人口の減少の問題も抱えています。
今の日本は、周りの環境が良くなるのをじっと待つのではなく、自らが成長するための原因作りを、きちんと戦略を立てて進める必要があります。
これからは「個」を育成して、自立して動ける経営人材を増やし、きちんとしたビジョンを持った「組織」と融合させていくことが大切だと考えています。
どんな組織においても、戦い方はあるはずです。
強者には強者の戦い方があれば、弱者には弱者の戦い方があります。
現在の日本では、強者の戦いですべてに対してまんべんなく競争力を上げていくことは難しいと思います。
どこで勝つのかをまず決めることです。
これは、どこを負けるかを決めることとも言えます。
ここを決めれば、あとは勝つと決めたところに対してリソースを集中させて、どのように勝つか戦略を立てて、効果的に戦っていくことで、その分野での勝利を収めて力を蓄えていき、次なる戦いに臨んでいくべきです。
組織はいかに「判子」を必要としないで、決断できるかを考えて、個人は常に勉強を怠らず自らの価値を上げて、いかに目の前にあるチャンスに勇敢に挑戦できるかが大切です。
戦後と現在を比べると、失うものが増えてしまったことが大きな違いだと思います。
そのため、組織が肥大し動きが極端に遅くなってしまったと思われます。
組織を小さく分けていき、それぞれが意思決定できる機能を持たせ、それぞれのポジションで戦いができれば強い組織になりそうです。
必要に応じてチームごとが連携し戦いに挑むことも有効です。
企業の活動の原点は「戦い」です。
戦っている相手は、他社であり時代であり、自分自身でもあります。
自分たちが生き抜き、次世代に自社の遺伝子を残していくための戦いであるという認識が、今まで足りなかったのかもしれません。
現在の日本と日本企業の環境に、十分な余裕があるとは思えません。
これからの令和の時代は正しい意味での「攻めの戦い」をみんなで考えて実行していくことが必要です。
後世から令和の評価を受けるときに「巻き返しの時代」と言われるようにしたいですね。