戸澤の週報
2018年10月14日
世の中に必要とされるもの
秋が少しずつ深まってきています。
この休みに箱根に行ってきましたが、うっすらと木々が色付き始めてきました。
この一週間冷えてくれば、今度の週末には紅葉がスタートしそうです。
最近また高田馬場の本屋が1件なくなりました。
ここ数年で、高田馬場と目白で3件の本屋が無くなりました。
高田馬場で一番大きかった芳林堂は、会社自体が自己破産になり、閉鎖されかかりましたが、「書泉」と言う同業の会社が営業を引き継いでくれて、未だに芳林堂の名前で営業することができています。
個人的には本がとても好きで、その本とは電子データではなく、紙でできた昔ながらのものであると考えています。
本屋が廃業する理由は、人々の活字離れを筆頭にいくつも理由があるかと思います。
それでも個人的には納得が行かず、本日筆を取らせてもらっています。
同じ本同士でも、激しく競合しているのがKindleをはじめとする電子書籍です。
電子書籍のメリットは・持ち運びがしやすい・保管スペースが必要ない・検索が非常に楽・価格が安価と言ったところでしょうか?
逆に紙を使った昔ながらの本のメリットはと言うと・触感や香りなどの風合いが良い(個人差あり)・電池が必要ない・所有感があると言ったところでしょうか?
書いてていやでも気が付きますが、これだけ見ると昔ながらの本は電子書籍に勝ち目がなかなかないですね。
出版社であれば、電子で渡しても収入がなくなるわけではないかと思いますが、街の本屋さんにしてみれば死活問題です。
出版社にしても傘下に抱えている印刷会社や表紙などのデザイナーなど、紙を前提として抱えているものがあるはずです。
紙の本が無くなるということはそれらも全て無くなってしまうということです。
たいへん余計なお世話であることは承知ではありますが、出版社や本屋の立場になって打開策を考えてみました。
まずは軽量化に取り組みたいと思います。
紙の本やとにかく重く、かさばります。
1冊でも重いのに複数冊持ち歩くとそれだけで一苦労です。
見た目のきれいさも大事ですが、表紙など全て入れた1立方センチメーター当たりの重さを表示して、売りにしていきたいと思います。(原価が上がるとは思いますが。。)
次に考えたいのは、ICチップです。
比較的安価になってきたICチップを表紙などに埋め込みます。
専用の読み取り機は、PILOTなどの有名ペンメーカーとコラボレーションして、ボールペンやフリクションのペンなどで読み取れるようなものがあると良いです。
そこになんの情報を入れておき、どのように読み取って情報を活用するかは、考えてみましたが残念ながら時間切れとなってしまいましたが、我々のエレクトロニクス業界と何らかタッグを組んで、紙の本の良さを活かしながら、電子書籍をも超えていくITのアイデアとの両立があると面白いですね。
最近、ふたごの為の自転車が販売されています。
世の中に必要な製品であれば、しっかりとしたものを作り、売るための正しい努力をすれば必ず受け入れられるはずです。
これからの商品開発に必要なものは、ユーザーの声を不足なく正しく聞く力、そしてその声を商品として実現させる行動力、そして少しのアイデアが必要な気がします。
どんな製品でも、もう世の中に誰も使っていないと言うもの以外は、工夫の余地があるのではないかと信じています。
作っている人よりも、使っている人の方が本当のニーズは実感しているはずです。
そこにいかに寄り添えるかは、開発者の覚悟が問われていると思います。