戸澤の週報
2018年09月23日
自分だけの~~
夕方や夜は鈴虫の秋らしい鳴き声が聞こえてきます。
あれだけ暑かった夏もようやく終わりを迎え、秋に向けて季節が移ってきています。
2018年度も間もなく終わりが迫って来ていて、下期に向けて変化の時期になっています。
日経新聞の日曜版を見ていると、傘屋さんの話が載っていました。
傘の業界と言えば、安価なビニール傘によって大きな痛手を負い、非常に厳しい業界と言うイメージです。
ところが、福井県のある傘屋さんでは、数万円もする傘が1週間で300本以上も売れると言います。
それでもこの会社の人気の秘密は既製品ではなく「オーダーメード」です。
同社の製品の既製品をベースに自分好みの傘をカスタマイズすることができます。
まず、傘がカスタマイズできる事に驚きました。
正確な単価は出ていなかったため不明ですが、傘をカスタマイズして作ってしまうという発想は正直驚きました。
やむにやまれず始めたとありましたが、発想が実に柔軟です。
スーツを自分流にカスタマイズすることはそんなに珍しくなくなってきています。
それが傘までこの流れが来ているとは、勉強になりました。
最近の世の中の傾向を見ていると、キーポイントは「カスタマイズ」だと思います。
この「カスタマイズ」は言い換えると「自分だけの~~(何々)」となります。
ひと昔前はいかに大量に製品を作り単価を安く顧客へ提供するかと言う勝負でした。
今は世の中の舵が大量生産・大量消費から一人一人のためのサービスへ切られてきていると感じています。
誰かにとって良い話がその人にいい話であるという保証はありません。
その人に取って何が良いのかを理解し、実際に価値のあるサービスに落とし込んで提供できることが出来たなら、受ける側としては本当にうれしい経験となり、この経験がその会社を好きになりファンになるきっかけとなります。
我々の業界を見渡してみると、WEB化は進んできていますが、この部分はまだまだ遅れています。
これからを実現させようとすると、本当の意味でのマーケティングの力が必要になります。
他の業界・他の会社で参考になることはあるとは思いますが、自社の業界の傾向・顧客の動向によって効果のあるサービスが変わってくると思うため、これはもう自社でPDCAを回しながら、もがきながら答えを探していくしかなさそうです。
近い将来に、世の中が「WEBで買える」ことが価値だったのが、これからはどのようにWEBで購入できるかを厳しい目で見るようになると思います。
決して簡単な課題ではなりませんが、全力で取り組んで行きたいと思っています。