戸澤の週報
2017年03月20日
成果を上げるためには
先週は花粉の症状と風邪を引いている人が多い週でした。
季節の変わり目となりました。
2016年度も間もなく終わります。
新たな出会いの季節ですね。
久しぶりにドラッカーさんの「経営者の条件」を読みました。
ドラッカーと言えば「マネジメント」の方が有名ですが、個人的にはそれ以上の名著ではないかと思っております。
前回読んだのが2010年とありましたので、約7年前です。
同じ本を新たに読み直すことは、自分のその間の成長を感じられて面白いものです。
この本でドラッカーが明らかにしているのは、「成果」の重要性です。
そして、成果を上げるためにマネジメントの必要性を上げておりますが、それは他人に対するマネジメントではなく、自分自身に対するマネジメントです。
そもそも自分自身のマネジメントができない人間に他人のマネジメントができるはずがないという考え方です。(同意です。。)
この本でドラッカーは成果を上げるための「8つの習慣」を挙げています。
(1)なされるべきことを考える
(2)組織のことを考える
(3)アクションプランをつくる
(4)意思決定を行う
(5)コミュニケーションを行う
(6)機会に焦点を合わせる
(7)会議の生産性をあげる
(8)「私は」ではなく「われわれは」を考える
全て大切なことが書いてあるのですが、紙面の関係上その中でも気になる(1)と(6)について考えてみたいと思います。
なされるべきこととは自分がしたいと思う仕事とはイコールではないと言っています。
そして、そのなされることは同時にいくつも行わず数を絞り集中すべきであるとあります。
これは簡単に言えば「やりたいこと」と「やらなければいけないこと」という事だと思います。
成果を上げるためには「やらなければいけないこと」の中でも一番優先度の高いものを見極めて、そこから対応しなさいという事ですね。
「機会に焦点を合わせる」とは問題をよりも機会を大切にしなさいという事です。
問題の処理はもちろん大切なのですが、そこからは損害を防ぐだけで成果が生まれるわけではありません。
組織の内外で起こる変化を見つけ、それが機会として使えるかどうかを精査することが非常に重要と言っています。
現在のように「変化のデパート」みたいな時代には有効な考え方だと思います。
この考え方を取り入れれば、現代は「チャンスにあふれた時代」という事になります。
どうせ同じく対応するのであれば、このようにポジティブに物事を考えて会社運営をしていきたいですよね。
この本が1964年に世に出ていることが本当に驚きです。
ドラッカーさんの先見の明に脱帽するのと同時に、経営における問題の時代を超えた普遍性にも驚きます。
いつの時代でも同じような問題にみんな頭を悩ましているという事ですね。