戸澤の週報

2024年09月01日

考えること

台風が日本列島に上陸しています。

立て続けの台風に、多くの人が影響を受けています。

昔から、8月にこんなに台風が来ていたのでしょうか?

 

最近は、頭を使って考えることについて良く考えます。

前の週報にも書きましたが、現代の我々は、SNSの動画をはじめ、さまざまな情報が自ら求めることなく、際限無く与え続けられています。

もちろん、自分自身でテーマを持って見る動画は効果的です。

そうではなく、何の考え持たずに、ただ次から次に流れる動画は、人が思考する為に必要な、根本的な力を奪ってしまっていると危機感を持っています。

今後はAIが発達して、ますますこの流れが加速していくでしょう。

問題は、この事に無知で立ち向かうと、気がつくと自分で考えることを忘れてしまい、さらに進むと、どのように考えるのか、その方法を忘れてしまうと言うことです。

その結果、与えられることが当然な事と思うようになり、与えられないと、何もやらない、何もできないと言う思考プロセスになります。

 

実社会では、完全な環境の中で、全てが用意されていることなど決してありません。

何か足りない中で、自分なりに考えて、もがきながら、失敗をしつつも、諦めずに努力を継続することによってようやく上手くいくことが、たまにある程度です。

大切なのは自分でどうやったらうまくいくかを自分の頭で考えること。

そして、上手くいかなかったら、諦めるのではなく、どうやったらうまくいくかを何度でも考えることです。

失敗したとしても気にせずに、また挑戦すれば良いんです。

ただ、人に指示を与えられて、その通りに仕事をするよりも、遥かに楽しいと思います。

 

ではどうすれば自分の頭で考えることができるのでしょうか?

立命館アジア太平洋大学 出口治明学長に教えてもらいました。

まず、1番初めに、正しく考えるためには、正しく知る必要があると言います。

何かを考える時、何の情報もなく、まっさらな状態からは思考を組み立てる事はできません。

仕事で、自分のアクションを決めるのであれば、まずは顧客のアンケートを取ったり、必要な数値を集めたり、過去の実績などを集めたりする必要があります。

「思う」や「悩む」との違いは、この「知る」と言うプロセスがあるかないかの違いです。

正しく、知ってこそ、正しく考えることができると言うことが、原則ということです。

その上で自分自身で「問い」を行います。

自分自身で疑問を持ち、調べて見ることが大事です。

そして、調べた事に対して「考える」のです。 

 

考えることが苦手だと言う人を見ていると、

「知識」とその知識を得る為の努力である「勉強」に優先順位が置かれていないように見えます。

正しい思考をしようと思ったら、本や新聞を読み、人と会って話を聞き、直接現場に出向いて自分の目で見る必要があります。

残念ながら、知識や経験を得るためには近道はありません。

本を読むのも、どんな経験をするのも、何かを省く事はできません。

きちんと時間をかけて、継続して取り組む事でしか、本当の意味で考えることが出来るようにはならないと言っても良さそうです。

参考図書

「考える」の始め方 出口治明 ポプラ社

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