戸澤の週報

2023年10月22日

ミドルマネジメント

会社の成長を考えた場合、組織のどの部分が大事かと質問されたら、迷うことなく課長と言って良いと思います。
経営トップと担当職のちょうど中間に位置していて、ミドルマネジメントの代表的なポジションです。
かなり昔は、管理職になれば仕事をしなくて良いと、言われていた時代も確かにありました。
現在は変化の激しい時代であることで、課長自身が柔軟な変化を求められます。
一方で部下の考え方も多様化しているため、1on1のようなきめ細かな個別のサポートが必要になります。
収入や裁量がアップするのですが、責任が大きくなるために、割に合わないなどの声が聞こえてきます。
企業としてはこの問題を放置することなく、しっかりと取り組んでいく必要があります。
経営学者の野中郁次郎教授は、ミドルマネージャーを中心に組織を革新する「ミドルアップダウン」が日本企業の強みと言います。
現場の最新情報に触れることができ、経営の意思決定にも影響を与えられる立ち位置なのが中間管理職です。
その中間管理職が強くなることこそ、日本企業復権のカギになりそうな気がしています。
実際に当社の中で課長研修を行い、課長との話し合いの中で思うことは、管理職であることと、管理職でないことの差が予想以上に大きく、自分自身で分からないことが非常に多いということです。
部下を一生懸命に育てようとしても、正しいやり方を知らないために、思わぬ反発を受けたりします。
課長としての仕事をするために、自分が持っている仕事を部下に渡したいのですが、思い切って渡せずにいつまでも自分でやってしまったりもします。
自分の頭で考えろと言われても、言われたことを上手にこなすことはできても、自分で課題を見つけて、解決策を考えて自ら動くことは、どうやっていいか分からないこともあります。
そんな状態で毎日自分なりに奮闘しているのですが、気が付いたら自分に業務が集まりすぎていて疲弊してしまうことになってしまいます。
企業は課長職を要職と捉えて、課長に対するサポートを行う必要があることに気が付きました。
課長の仕事をまずは標準化することから始める必要がありそうです。
最低限の仕事は標準化することで、教科書をつくり、日々の業務で迷いを無くすことは時間創作に欠かせません。
その上で、マネジメントに必要な標準的な知識を習得してもらい、一定のマネジメント水準を担保できるようにします。
そして、その上で自分で考えるための、インプットや様々な経験を積んでもらい、自律したミドルマネジメントになってもらえれば良いと思いました。
現場とトップマネジメントとのコネクタであるミドルマネジメントの強化を行っていき、会社の発展に、ひいては日本経済の復権に繋げて行けたらと思います。

 

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