戸澤の週報

2001年04月14日

2001/4/14

(強い日本)

総裁選が近づいています。現在立候補している4人が最近はよくTVで見かけます。小渕氏のあとを引き継いだ森総理とは違い、今回の4人は総理になる前にしっかりとした政策を持っているように感じます。(むしろ思いたい)景気の失速、経済構造改革、株安の問題、不良債権問題、安全保障問題、あいも変わらずよくもこれだけの問題が山積みしているなあと思いますが、ここは今度の首相には一発奮起して頂き強い日本を目指して頂きたいと思うのです。小泉氏の主張する首相公選制は個人的には是非導入すべき内容ではないかと考えています。国民の政治への関心を高めることは今は必要なことで、一部の人間の思惑ではもはや日本全体は動かないのではないでしょうか?
などと、最近はよく新聞の政治欄に目を通すようになっており、政治の動向をチェックしています。これも私の中では最近変わったことです。

ところで、最近はITバブル崩壊で某大手メーカーの半導体工場幹部は「このままでは生産するものがないぞ」と嘆いているそうですが、諸悪の根源は昨年まで続いていた半導体パニックにおけるリバウンドです。私も前の会社に勤めていたときには、やはり大手メーカーからの注文を見ていると、半導体が足りないときは、実際作る生産量より3割?4割多く発注するのです。それでもおっつかないものだからまた多く発注をする。そして実際にメーカーにオーダーを打つ商社もそれに踊らされて、さらにそれより多く注文をうつ。そして実際に生産するメーカーは商社の発注するオーダーの合計を見てこれではラインが足りないから、新しいラインを増設する。それでも景気が右肩上がりの内はいいのですが、これが成長率が0%になった場合です、一気にエンドユーザーの倉庫がICの山になるのは。たいていの場合はエンドユーザーの購買もしばらく続いている半導体パニックの波に飲み込まれていて、自社の倉庫を見てはじめて、いかに発注が多かったかを気づくのです。そうなったら、怒涛のキャンセル攻撃を商社は浴びます。そして当然商社も半導体メーカーにキャンセルをかけるわけです。メーカーは商社からのオーダーにあわせ生産しているので、簡単にはキャンセルは受けませんがそれでも何割かはキャンセルを受けます。もちろんエンドユーザーに直販の場合はキャンセルを断るのは非常に困難になってきますので、商社からのキャンセルはできるだけ断ります。という具合に、エンドユーザーにも、商社にも、メーカーにもただいま在庫がたんまりとあるわけです。1番気の毒なのは結局増設したはいいが、全く使わなくなってしまったラインで働いていた人達ではないでしょうか?こうなると当然余剰の人員が出てきてしまうのです。もちろんこの現象は、今回に限ったことではなくおよそ4?5年おきに起こっているのですが(これをシリコンサイクルと呼んでいます)、今回は長い長い不況の中、唯一といっていいほどの晴れの産業だったのがここまで騒ぎを大きくしているのでしょう。この「仮需要」というおばけを退治することがシリコンサイクルをなくす上で非常に重要なのですが、日本が資本主義である以上はなかなか難しいのです。しかしながら唯一の方法は、調達のプロである弊社に必要な数だけ注文を出し、余計な在庫は持たないようにするということです。最後にちょっとだけ宣伝させていただきました。
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