戸澤の週報
2020年03月22日
サクラサク
長い間待っていた春が一気にやってきました。
春を通り越して一気に夏のような気候になっているようです。
4月を前にしてもう場所によっては桜が満開に近いところがあるようです。
折角の春を楽しみたいのですが、今年の春は駆け足で過ぎていきそうですね。
日本人にとって春と言うのは通常と違う響きがあります。
4月より学校の新学期が始まります。
日本の会社は4月から新年度のところが多いですね。
長い冬の厳しい寒さを乗り超えて、桜が咲いているのを見ると、自分自身は何も変わっていないのですが、何か良い事が起こりそうな気持がするから不思議です。
特にこの1年は米中の貿易戦争で、非常に不安定な状況を強いられていたため、ますます長い冬を感じていた気がします。
禅宗の修行では、始まってから一番厳しくなってきたときに老師より「関」と言われるようです。
この「関」とは関所の意味です。関所とは通り抜けることが難しい事の例えでもあります。
米中の貿易戦争、今回のコロナウィルスもそうですが、最近では数年に1回は、従来であれば30年に1回と言われるような大きな試練がやってきます。
今までであれば簡単には表れなかった「関」がそこかしこにある感じです。
この試練をどのように潜り抜けるかが、今後の企業の巧拙を決めることになりそうですね。
禅宗での修行中に関を超えて、修行を終わらせた僧は、以前と比べて悟りを得て、一皮むけていきます。
我々も経済社会に生きていて中で大きな「関」を経験し、乗り越えていくために一生懸命にもがくこととなります。
その結果何とか「関」をくぐり抜け、その後にあるものは大きな成長であるはずです。
これからは全世界が「関」に入っていきます。
飛行機で言えば真っ黒で巨大な積乱雲に、避けきれなくて突っ込んで行くかのようです。
最終的に無事に抜けたとしても、その過程には大きな混乱があり、何らかの大きな傷跡を残すかもしれません。
それでもひるむことなく果敢に立ち向かい、最後には生き残っていかなければいけません。
そのためには今まで以上に、変化に対しては融通無碍で水のようにどこまでも柔軟に対応することが必要です。
まずは季節の春が来て本当に桜が咲きました。
次にはコロナウィルスが終息し、全世界が「サクラサク」と言えることを心待ちにしています。