戸澤の週報
2018年09月08日
「顧客の代弁者」と「仕入先の良き理解者」
関西での台風に続き、北海道でも台風の被害が出ていたと思ったら、そのすぐ後に北海道で大きな地震が起こってしまいました。
ちょうど長時間の飛行機に乗っていた時に起こったことだったため、状況を理解するのにしばらく時間が掛かりました。
当社のグループ会社のアットマークテクノにも影響が出ましたが、概ね復旧し月曜日から通常通りの営業が出来そうな状況です。
災害のない日本と言うのはもはや考えずらく、どう災害の影響を最小限にできるかを真剣に考えなければならない時が、間違いなく来ているのですね。
先週の週報で「調和」の話をさせて頂きました。
顧客と仕入先との間に入って、調和を起こすことによって3社が融合して、ひとつの有機体の様に今までにない形で活動を行うことが当社の役目であると述べました。
この話をさらに考えていくと、当社の現在の戦略やサービスに行きつきます。
当社が展開しているサービスは、ECサイトでの部品供給から、通常の正規代理店が行っている量産供給、試作部品表の一括調達、購買代行業務、緊急調達、EOL品の調達、EMS業務、物流受託業務、余剰在庫の委託販売、品質解析業務、CPUモジュール・周辺機器の販売及びカスタムボードの設計製造受託、海外での日系顧客のサポートなど主だったサービスや機能を考えても10以上の事業を手掛けています。
一般的な企業戦略の観点からすると、一昔前の日本企業が批判された「総花的」な戦略であり、フォーカスされていない分、リソースが分散して、専業で行っている会社には勝てないということになります。
実際に当社を経営していても、ケアする範囲が広く、それぞれの事業でそれぞれ必要なことが違い、投資も含めて分散してしまうことは間違いありません。
それでも当社はなぜ敢えて「総花的」な経営をしているかと言うと、これはひとえに全ての事業は「顧客の声」から生まれているからだということに気が付きました。
当社が一生懸命に顧客の需要を先取りしてサービスを作ったかのように言っていただくこともございますが、それは違います。
あくまで当社は顧客の声をしっかりと聞こうとしただけです。
その次に聞こえた顧客の声に合わせてサービスを組み立てただけです。
そして、もう一つの観点は仕入先の置かれた状況です。
顧客の声だけではなく、仕入先の皆様の声をしっかり聞き、理解することも合わせて大事なことだと最近改めて思っております。
「顧客の声」と「仕入先の声」をしっかりと咀嚼して、当社が触媒(AとBとの化学反応を促進する働きのある物質)となって、顧客と仕入先を繋いできます。
このように繋いだビジネスには強さがあり、継続性が備わっているはずです。
我々のビジネスや考え方を仕入先様に主張し、理解してもらうことは、つまりは顧客の声そのものを理解することに繋がることになるかと思います。
今後も「顧客の代弁者」であることと同時に、「仕入先の良き理解者」であることを心掛けていきたいと思います。そして、その2社を繋げるために必要な触媒が何なのかを常にアンテナを張って、いつでも引き出しから取り出せるようにしておく必要があります。
これがこれからの商社として「基本像」になっていくはずです。
全くを持って「言うのは易し」ですが。