戸澤の週報
2022年06月19日
負けないこと
梅雨ですが、雨は少ないようです。
温度は上がってきており、庭でプールを開いている家もありました。
今週の週間予報でも、雨マークはありませんでした。
先週もまた、社内の研修で講師を行っています。
新リーダー向けの研修の為、戦略についての講義となります。
戦略はもともと戦争(さらにはいくさと呼んでいた時代)から始まっています。
私たちは戦略と聞くと、勝つために行うものと考えます。
しかし、紀元前500年くらいに作られた「孫子」を筆頭に、戦略の命題は勝つことではなく負けない事です。
そして、出来るだけ、戦わずに済む方法を考えています。
負けないようにすることは、自分たち自身でできることだが、自分たちが勝つかどうかは敵軍によって決まると言うのです。
勝つためには、必ず相手の戦力や士気、その時の様々な状況が影響してくるため、自分たちだけで決めることはできません。
麻雀の強い人もそうでした。
本当に麻雀の強い人は、勝ち方が派手な人ではなく、しぶとく負けない人、もしくは負けたとしても最小限で負けることができました。
ほとんどの人が勝ちに行っているのですが、本当に強い人は負けないために戦っていて、本当に勝負時が見つかれば、その時だけは勝ちに行きます。
この事は、現在の企業経営においても、参考になります。
起業から成長に至るかなりのフェーズ迄は、勝ちにいくのではなく、戦いに負けないための活動に注力することが好ましいと思います。
一見勝ちに行くための活動をしないので、大きな成長に繋がらないのではと思いがちです。
しかし、本当に大きく飛躍するためには、飛び立つ土台がしっかりと固まっていないと、大きくは飛べないのです。
起業当初は、資金力もないですし、経験もないので、まずは外への営業を優先してしまいます。
これは決して間違ってはいないのですが、本当に最短で大きく成長したいのであれば、まずは土台作りを行い、しっかりと固まったら、初めて勝ちに行くための戦いをすることです。
だからこそ、起業時にはある程度の資金が必要なのですが、これまた簡単な話ではありません。
今回講義を行って自分で話をしていると、負けないために注力していると、必然的にレベルがあがり、それはどこかで勝つための戦いに自動的に変わっているのではと思いました。