戸澤の週報
2021年09月25日
危は機なり
三寒四温ならぬ、三温四寒の季節となり、夏日もあったりと、戸惑う時期です。
それでも確実に秋へと向かっています。
長い冬の前の束の間の涼しいこの季節を楽しみたいですね。
「危は機なり」と言う言葉があります。
これは平時では気が付かないこと、もしくは気が付いていても目を塞いでいることも、危機には対応が進み、結果として危機が終わってみれば、平時よりも良い状態になっていることです。
普段、何でもない時には、少し問題があったとしても、それが表面化されないで過ごしていることは良くあります。
それが一旦危機になると、問題が大きくなり、解決を迫られます。
否が応でもやらなくてはいけない状態になると、人間はギリギリの中で、危機的状況に対して折り合いをつけ、解決策を生み出し、何とか解決に向かいます。
火事場の馬鹿力とでもいうのでしょうか?
いざとなった時の人間の力は大したものです。
しかし、本当にすごいのは危機になってからの力ではありません。
「平時の対応力」です。
なんでもない時から、想像力を働かせ、次に何が問題になるのか?
先に先に気が付き、問題が表面化される前に、解決してしまうことだと思います。
このために必要なことは、意図的に現組織に負荷がかかることをシミュレートすることかと思います。
大抵の組織は、現状に合わせて、90%~100%のリソースを配置しています。
だから、何らかの理由で10%超の負荷が短期間でかかった場合に、脆くも崩れてしまいます。
一旦崩れたものを修復することは、非常に困難を伴います。
一部門だけが、この状態で、他の部門には余裕があるのであれば、問題ありません。
しかし、大抵のケースはどの部門も同じ状態かと思います。
気が付いた時には深刻になっています。
それであれば、負荷の余裕をどのくらいあれば良いのか?まずはここから考えて見ます。
例えば、過去10年間を見てみて、30%の余裕があれば大丈夫と言うことが分かったとします。
現状10%だとすれば20%を新たに獲得すれば良いわけです。
ここで組織としては、2つの選択肢があります。
人を入れて解決させるか、人を入れないで(入れられない?)解決させるかです。
人を入れないケースですと、まず考えるのがDXです。
DXにもランクがありますので、まずが初めの第一歩である、現状の数値の可視化を行います。
今の組織の生産性を客観的に数値化して、打ち手に対して成果があったのかを確認できるようにします。
次に、自動化や効率化を図ります。
ここまでやるだけでも、組織は生まれ変わったかのように活動を開始します。
人材を採用するにしても、本当に必要な時になってギリギリで採用することは非常に効率が悪いです。
一番リソースが必要な時に、一番スキルが高いメンバーが、教育にリソースを取られるという悪循環です。
結局は有事になってからでは遅いわけですが、だからと言って有事を経験することはマイナスではありません。
きちんと現実に向かい合っている組織であれば、きちんと学習する機会になります。
平時においてもこの先どのようなことが起こるのかと言う想像力。
そこから推測される問題を未然に解決するために動く行動力。
そして、それらがきちんと企業文化になっていること。
自分で書いていながら、これは決して簡単なことではありません。
組織としてのPDCAがきちんと回っているかどうか?ここに全てがかかっています。
当社もそんな会社になりたいと思います。
出荷量の増加により見合わせていた自社在庫の当日出荷ですが、本日から再開したことをご報告いたします。
当面の間は当日出荷は14時までのオーダーとさせて頂くことをご了承ください。