戸澤の週報
2020年06月27日
価値観の変化
梅雨真っ最中となっています。
雨の日が続くと気持ちが塞ぎますが、晴れの日には厳しい夏の日差しが入り、真夏の暑さが垣間見えます。
安心して楽しめる夏になれば良いのですが。
様々な変化が見られています。
これだけの短期間でこれだけの変化が生まれるのかと正直驚いています。
過去の歴史を見てみると、「明治維新以前と以後」「戦前と戦後」と並ぶ価値観の変化と言えそうです。
今回の場合は前の二つに比べ、何か大きな体制が変わったり、国の仕組みが変わったわけではありません。
あくまでも生活様式を強制的に変えていたことにより、国民一人一人が色々な実感をし、新たな価値観を形成させていったところが大きな違いと言えそうです。
一つの見方として、折角の機会なので今まで変えたくてもなかなかできなかったことを変えるべきです。
そして、今まで評価していなかったことも、これからの生活に必要なものであれば積極的に取り入れることも必要になります。
これらの巧拙により、これからの企業の成長が決まっていくと言われていることに異論はありません。
ただ、もうひとつ同時に考えておかなければいけないことがあります。
どんな改革でも100%全ての面をカバーしていることはありません。
概してこのような変化の時代は変化することが正義で、変化しないことが悪であると言う論理が優勢となります。
歴史上のどんな改革においても、その変化が大きいほど、あるタイミングでの揺り戻しがあるものです。
それは流れに任せて変えてみたものの、それらは自分たちに合うものではなく、元のものから本当に大切なものを再認識し、今の生活にも再度取り入れようという動きです。
明治時代に入って中央集権が進み、力が集中し、国家としての成長の礎を作ることができました。
しかし反面では、地方の力が弱まり特徴を持った運営が見られなくなり、国家に依存してしまうことが多くみられるようになりました。
明治維新よりおよそ150年後の現代となり、いま改めて知事のリーダーシップの観点から地方自治体の独立性や責任・義務についてクローズアップされるようになりました。
戦後には戦前大切にされていた修身の授業や考え方が廃止され、今に至っています。
今の時代にこそ人として学ぶべき人間学や物事に対する考え方が大切なことを否定する人はそうは多くないかと思います。
もうすでに教科書の無い世界に入って久しくなってきています。
何十年もして、全ての歴史の事実を知ってからであれば、あれこれと言うことはできるのかもしれません。
しかし誰一人として、半年先のことですら正確に言い当てることはできません。
だからこそ衆知を集めて考えて、出来るだけ変化に先駆けて手を打つことが大切な時期です。
変えるものは思い切って変えてしまい、そして変えないと決めたものはもっと思い切って変えない努力をするべきなのかもしれません。
今は各会社が自社のアイデンティティを再確認し、変えるべきものと守るべきものをはっきりとさせることが大事なことに感じます。
間違っても勢いに任せて、本当に大切なものまで捨てないようにすることが、これから成長する会社にとって必要なことのような気がしています。