戸澤の週報

2012年03月04日

2012/3/4

待ちに待った3月がやってきました。
折角3月になったというので、またちょっと寒い日が続いています。
火曜日には随分暖かくなるらしいのでそれまでちょっとの辛抱ですね。

エルピーダが更生法を申請しました。
日の丸メモリーメーカーの行き詰まりです。
私はこのニュースが非常に残念に感じました。
サムソンを始めとする競合との戦いの中で非常に苦戦してはいましたが、こんなに早くギブアップに至るとは想定していませんでした。
一企業の話というより、オール日本の現在の競争環境を真剣に考えなければいけないということでしょう。
このままでは有力な半導体メーカーが日本に1社もなくなってしまうことすら現実味を帯びてきます。
そんなこと考えたくないですよね。

「過剰人員の削減」「古い設備の削減」「不採算からの撤退」
これら3つは黒字体質への処方箋です。
誰でも思いつく方策ですが、実際にしっかりと実行されるのはまれです。
今回の日航のⅤ字回復は、まさにこの3つをしっかりと実行した良い見本です。
稲盛会長がやるべきことを淡々と実行していった結果でしょう。
過剰な人員を抱え続けている。
財務体質が悪い為燃費の悪い旧型のジャンボを使い続けている。
政治家に押し付けられた不採算路線を飛ばし続けている。
悪いとわかっているくせに、しがらみの中でもがき続けている図が見えてきます。
最初から答えはそこに横たわっているはずです。
私は融通無碍を必要とする経営者に、しがらみが生まれた時点で敗北が決定すると考えています。
何物にもとらわれずに自分の信念を貫く事だけが経営の絶対的ルールのはずです。
悪いと分かっていて、そのままになっているものが今の日本には多くあります。
まずはここから手を付けていくことが日本再生の手順になるのですが、なかなか進みません。
1つのことを実行するには時間がかかることはよく理解できますが、時には権限を発動してコンセンサスをとる前に決定していく事も重要なはずです。
まずは戦うための体制を作らないといけません。
第2のエルピーダを出しては絶対いけないのです。
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