戸澤の週報
2024年11月02日
アナログの逆襲
我々が扱う半導体を見ていると、デジタルとアナログの両方の世界が、バランスよく共存しています。
私たちが生きている実際の世界はどうでしょう?
コンピューターやインターネットが発達した20世紀の後半から、世界は大きく変わってきました。
電話で自分の声を出して話していたものが、電子メールとなり、最近ではチャットツールとなっています。
音楽はレコードがCDになりデジタルとなり、わずかな間MDを経て、MP3などのデジタル圧縮データへとなりました。
紙に書いていたメモは今では携帯電話のノートや、タブレットPCなどにデジタルデータとして残すことが増えています。
コロナ禍になり、人と会えなくなるとデジタル化は大きく進み、もうこの流れは止まらないものと思われました。
そんな流れの中でも、良く世界を見つめてみると違った流れがあることに気が付きます。
最近ではアナログレコードが再評価されており、アメリカではずいぶん前にCDを逆転し、日本でも時間の問題と言われています。
ストリーミング全盛の時代でありますが、形のあるものを所有する喜び、自ら針をレコードに置き、音が出るまでの間を楽しむ。
そしてジャケットの美しさなどが、アナログレコードを選ぶ人があげる理由です。
アナログのフィルムカメラも完全に消えたと思いきや、生き延びています。
富士フィルムのインスタックス(チェキですね)が現代でも写真の1分野を担っています。
はるかに高くついても、画質が現物に忠実ではなくても、写真を印刷し、味のある絵を楽しんでいる人が多くいます。
私も、最近モレスキンの小さなノートを買いました。
モレスキンのノートはシンプルなただのノートです。しかし、形があります。
触っていると、何か大切なものを持っているかのような気がして、どこか安心します。
ノートとペンを目の前に置いて向き合うことは、自分に向き合うことと同じなのかもしれません。
デジタルの雑念から自分を解放し、自分の中にあるアイデアの世界へと導いてくれます。
アイデアを記録するのであれば、携帯でもタブレットでもなんでも構いません。
しかし、本当に価値のある知の源泉のような世界と繋がるためには、自分をインターネットから切り離し、リアルな世界と接続することが必要です。
その為の入り口はアナログのノートとアナログのペンだと感じるようになりました。
個人的には、研修、セミナー、ミーティングなどは物理的な場所の制約を埋める意味では大いに活用すべきですが、主役になることはないと考えています。
集まれるのであれば集まってリアルの環境で行うべきです。(それでもこの週報はデジタルですが...)
キーワードは「向き合う」だと思います。
オンラインもストリーミングもチャットも全て、大変便利ではありますが、自分の気持ちを全て集中して向き合うことが難しいのです。
内職しながらオンライン研修を聞いたところで、どちらも本当の意味では目的を達成していないのです。
過去でもなく、未来でもなく、今ここを大切にすることがポイントです。
この混沌とした情報にあふれた時代に、自分を見失うことがなく、本当に大事なものを大事にできるための方法だと思うようになってきました。
当社は11月22日(金)に当社本社(池袋)においてプライベート説明会を行います。
お客様の生産性を上げる当社のサービス説明、市況の分析と今後の予想、そして懇親会を企画しています。
懇親会ではお客様同士が交流できるような仕掛けも考えています。
こんな時代だからこそ、オンライン販売と言うデジタルを扱っている当社ですが、人間本来の本質を大切にするアナログにこだわっていきたいと考えています。
セットメーカー・EMSの会社が対象になります。
ご興味ありましたら、営業までお問い合わせください。