戸澤の週報
2020年11月09日
前後裁断
冬の気配がすぐそこまできています。薄手のコートが必要になってきました。
寒さの本番は1月からですから、まだまだ寒くなります。
覚悟して臨まなければいけません。
先週学んだことに「前後裁断」と言う言葉があります。
あのプロゴルファーの青木功さんが、大変なスランプに陥った時に、山にこもり掴んだものだそうです。
たとえ前のホールで大きなミスショットをしたとしても、一旦切って捨てる。
そしてこの先にどんなホールがあるのかを意識しない。
物事を過去と未来を含めた「線」で見るのではなく、現在をこの一瞬の連続の「点」で見ることです。
「線」で見てしまうから、過去を引きずったり未来に怯えたりして、失敗してしまう。
今だけを考えて、その一瞬一瞬を全力で取り組むことで、最大のパフォーマンスが発揮されるということです。
この考え方は「マインドフルネス」を始めとして、現在では非常に有用なものとして捉えられています。
よく考えてみると、この考え方は非常に理に適っています。
過去に在った一瞬、一瞬の積み重ねが「現在」であるのと同じく、今この一瞬、一瞬の積み重ねが「未来」になるわけです。
「過去」を今更変えることなどできません。
同時に来てもいない「未来」を心配してもしようがありません。
唯一我々ができることは「未来」に向けて「現在」を一生懸命に生きることです。
もう一つ学んだことは「使命」の意味です。
「使命」とは命を使うということです。
人生の最大の問いは「この命」を何のために使うかということです。
命の使いどころを掴んだ人だけが、命を激しく燃焼させ、悔いのない人生を歩むことができる。
そう考えると、人間の老いとは、この命を燃やしたその結果なのかもしれません。
人間誰でも必ず老いていきます。
それでも老い方は千差万別です。
命の使いどころを掴んでいる人は、どこかが違って見えますよね。
森信三先生は「年々、死を覚悟して、初めて真の生となる」と言われています。
実に奥深い言葉です。