戸澤の週報
2020年07月18日
不況もまた良し
本日のタイトルは経営の神様と言われた松下幸之助さんの言葉です。
(残念ながら私の言葉ではありません。)
資本主義経済において、好不況の波は避けきれません。
不況は企業をふるいにかけて、次世代に生き残る会社かどうかを決定づける。
そのことを良く知っていたからこそ、不況下での創意工夫を大切にして、誰もが知っているグローバルな会社に育てていきました。
コロナの影響が長期化してきています。
この状態で影響を受けていない会社はほとんどないでしょう。
自分への備忘録を兼ねて、不況下で気を付けなければいけないことを書いてみたいと思います。
「短期間に一発で全てを逆転する技はない。」
不況時には売り上げが減り、それに伴い利益も減るため、ついひとつのアクションで今までの水準まで戻れるような効果を期待してしまいます。
これはほぼ100%難しいと言えると思います。
好況期から不況期に移って、落ちた売り上げは、今まで自社の実力値以上に売れていた分です。
この部分を不況期に取り返そうとすると、自社の基礎的な実力値を上げていかなければならないということです。
その為、根本を改善せずに上辺のアクションをしても簡単には成果が出ません。
時間はかかっても問題の根本を改善するアクションをすべきです。
不況時には根本のアクションがしやすい環境になることが、「不況もまたよし」と言う言葉に繋がっています。
「自分を信じる」
不況期には好況期には言われなかったようなことが色々と言われます。
もちろんすべてが悪い事ではなく、基本的には全て状況を良くしようと思いの元の事だと思います。
中には自社にとってとても大切な示唆が含まれていることもあり、このような場合は素直な心を持って聞きます。
しかし、色々な意見は時には迷いを生みます。
このような時には、慎重に考えた結果、最後には自分を信じることが最良な結果に繋がる気がしています。
うまくいっていない時には、自己肯定感が極めて低下します。
自分の自信がなくなってしまうのですね。
好況期にはうまくいきやすいので自信を持ち、不況期には自信がなくなる。
しかしながら、自分自身が大きく変わったわけではありません。
広い意味では好況期に不況期を想定し、手を十分に打てていなかった落ち度は自分自身にあります。
しかし、だからと言って自分自身の価値まで否定する必要な全くありません。
自分自身を最後まで信じて行動を続けることが大切かと思います。
「明けない夜はない」
過去のいくつかの不況を何とか乗り越えてきて思うことは、やはり明けない夜はないのだなということです。
厳しい環境になると時間の進みも極端に長く感じられ、もうこの先環境が良くなることなどないのではないかと思うこともあります。
しかし、悪い期間が続いたら、必ず良い時期がやってきます。
不況に出会ったその時は、自社のその時抱えている問題を根本から解決を図るべく、覚悟を決めて、皆が働きやすい環境を整え、正しい組織を作り、正しい業務フローを構築し、その上でアイデアを出し合いサービスのレベルを高めて、顧客満足度を向上するアクションをすることが肝心です。
折角なので、自社の知名度を上げるアクションも一緒に入れてしまいましょう。
今までの経験上、そのように一生懸命になってやったとしても、すぐには結果には結びつかないかもしれません。
しかし、そうしているうちに夜が明けてきて、環境が好転し、気が付いたら大きな成果になっているということはあるかと思います。
今回のコロナも今後どのように終息し、経済への影響も誰にも分かりません。
それでも我々には自分を信じて、創意工夫を続けて、見えない夜明けを夢見て前進し続けることしかできません。
いつかは松下幸之助さんのように「不況もまた良し」と言える心境になってみたいと思います。とても難しいことですが。