戸澤の週報
2002年09月14日
2002/9/14
世間は松坂牛の産地の定義を巡り波紋が広がっています。松坂牛と名がつくだけで価格が3倍程度の違いもあるというから信じられません。当然、引越し組も出てくるわけですね。我々の半導体業界はどうでしょう。大きな資本が入っている会社から、我々のような少人数で行っている会社まで実に数多くの会社がひしめき合っています。各社それぞれ特色はあるものの、半導体と言う同じメーカーが作ったものを取り扱っていると言う意味では、品質に差があるわけではありません。ところが、同じ物を取り扱うにしても当然違いは出てきます。一番大きな点は「価格」です。携帯電話のように月に何十万個も出るような物に使われているものは、正規の代理店にはかなわないものの、月に2?3K流れているようなものなら、弊社から購入いただいたほうが安くなる場合が数多くあります。半導体の価格とは非常に曖昧なところがあります。例えばある「A」と言う製品があるとします。メーカーはこのAと言う製品を開発製造にかかった原価を計算します。そして予想生涯生産数で割ります。その値が40円だとします。メーカーは恐らく100円と言う値付けをするはずです。もちろんこんなに単純な計算のはずはないのであくまでも参考までにして頂きたいのですが、このケースですとメーカーの原価率は40%と言う事になります。この40%が高い安いと言う事が重要ではなくて、そこには、まだまだ価格を下げる余地があるということが大切です。メーカーは当然、開発に要した投資額を一刻も早く回収したいのです。しかしその一方で、自社の製品のシェアを広げていきたいのも又、事実です。よって我々は、言われたままの価格で購入する事はありません。(メーカーさんに怒られそうですが)お客様から見た仕入先(商社)が一つの案件をどれだけ真剣に捉えて、価格を交渉するかによって、劇的に変わってきます。是非ご参考にして下さい。我々は常に価格に敏感になり、交渉を続けています。