戸澤の週報

2009年08月16日

2009/8/16

夏休みも終わりを迎えました。
17日の週からはほとんどの会社が通常稼働となります。
いよいよ、休みモードが終了し全開モードへ切り替わります。

この休みには2冊の本を読みました。
1冊は高杉良の「燃ゆるとき」です。
赤いきつねなどの「マルちゃん」ブランドを生み出した東洋水産の実話です。
創業時から大手総合商社との長い戦い、米国工場での苦難を経て株式上場を果たした様子が詳しく実名で表記されています。
普段、私たちは赤いきつねを何気なく食べています。
この本を読めば、一杯のカップに込められた東洋水産マン達の情熱がぴりぴりと伝わってきます。
大手といわれている企業も、本当の元を辿るとわずかな数の人間の熱い思いから始まっています。
森和夫社長をはじめとし、創業以来のメンバーの生き様が生き生きと描かれています。

2冊目は同じく高杉良の「新・燃ゆるとき」です。

こちらは社長の森和夫さんではなく、深川清司さん(現会長)がトップを務める米国工場(マルちゃんINC)にフォーカスされ描かれています。
社長側からではなく、社員の側から見た東洋水産が描かれています。
この2冊はセットで順番に読むことを強くお勧めします。
いずれの本にも、前に進もうとする強い力が印象的です。
東洋水産という現在では世界に通じる総合食品会社が、ここまで至るのにこれだけ多くの困難を経て、今の姿になっていることに思いを馳せると、当社がこれから経験するであろう多くの壁もまた厚く、高いものであろうと思います。
しかし、何が起こっても、その問題を解決させようとする前向きな力を止めることは誰にもできないはずです。
逆に言えば、誰にも止められない、「前に向いた強い思い」を作り出せば良いのです。

「おもちゃ博物館」で有名になった北原照久さんを皆さんはご存知ですか?
「夢はかなうきっとかなう」という本をだして、北原さんの考え方を詳しく書いています。
商売を麻雀に例えています。
麻雀で勝てない人は、実は降りることができない人であるとあります。
(麻雀は捨て牌が場にあれば、その灰で基本的には上がれませんので、自分が上がることを放棄して、場にある牌だけを捨てていれば大きな点数を支払うことはありません)
勝負には良い流れもあれば悪い流れの時もあると言います。
その通りですね。
悪い流れの時は良い流れを待って、じっと耐えるのです。
現在、世界中の経営者がこの状態ではないでしょうか?
この悪い流れの時の傷が最小で済むことが重要です。
ハコテンになってしまったらゲームオーバーです。
しかし、そろそろ少しずつ考えを変えていかないといけません。
大きな投資というわけではなく、来る景気回復に向けて少しずつ用意を始めましょう。
みんなが、縮こまっていたら何も始まりませんからね。
「前に向いた強い思い」をみんなで持てば、きっと状況は変わります。

この休みは、そんな気持ちにさせてくれる良い本にまた出合うことができました。
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