戸澤の週報
2025年03月29日
仕事がつまらないと感じたら
桜が開花し、春を飛び越え、夏を感じさせる日が続いていましたが、冷たい雨降る週末となりました。
くるくると変わる気候に戸惑いを覚えますが、毎年このようなものだったのか、忘れてしまいますね。
先週は、日本の林学者、造園家として著名な本多静六さんを知りました。
日本の公園の父と呼ばれ、日比谷公園や明治神宮の森など多くの公園や森林の設計・改良に携わりました。
その本多静六さんですが、私が興味を持ったのは、投資家としての一面です。
「月給4分の1天引き貯金」と言う独自の貯蓄方法を実践し、その資金を元に株式投資などで巨額の財産を築き上げました。
その内容は「私の財産告白」に詳しく記載があります。
もし20年前にこの考え方を知っていたら、自分の人生も今とは違っていたかもしれません。
仕事のことや外国語、古典なども勉強ですが、お金に関することも大切な勉強です。
自分の資産をどうやって形成していくか、きちんと考える機会になるかと思いますので、お勧めです。
そして、もう一つ興味深いことがあります。
本多静六さんの著書の中で「職業道楽化」について熱弁をふるっています。
人生の最大の幸福は職業の道楽化であり、他のもので並ぶものはないと言っています。
職業を道楽化させるためには、ひとつに自分の仕事を少しでも工夫をすることです。
機械的などんなにつまらない仕事でも、ゲーム感覚で時間を競ったり、新しいやり方を試してみたり、できることは色々とあります。
そして、もうひとつは勉強をすることです。
努力または努力の他はないと著書の中にあります。
自分の関わっている仕事について自ら勉強し、一意専心努力することは、必ず仕事に興味と面白味が湧いてきます。
ここまでくればあとは、その仕事が苦痛でなくなるので、自然と成果も出てきて、立派な仕事の道楽化の完成となります。
多くの方を見ていてもったいないなと思うことがあります。
例えば、一見単調で機械的な仕事が自分の仕事だとします。
多くの方が、仕事を単調な作業として捉えてしまい、それ以上に何かを行おうとしなくなってしまいます。
実際には、どんな仕事も前後の繋がりがあり、意味があるものです。
その幅や深さを知ることで、今までと違った目でその仕事を見ることができるはずなのですが、そこの努力をできる人は少なく感じます。
一度、仕事の幅や深さを感じた人は、既に先を歩いている周りの人が気付きます。
仕事や部署によっては多少時間が掛かるかもしれませんが、必ずみんなの目が集まるのです。
そして、周りの人間が必ず引き上げていくものです。
なぜなら組織は常に外部の世界で、厳しい生存競争を行っており、戦いに勝って行かなければいけません。
その為には、一人でも多くの仲間を探しているからです。
組織が存続するためには、予想をはるかに上回る厳しい戦いを潜り抜けていく必要があります。
そんな戦いを一緒に戦ってくれる人には、仕事を嫌々しているのではなく、興味と面白味を感じていることを望みたくなるのは自然なことですね。
仕事に興味を持てないと思った時には、試しに本多静六さんが言う、仕事の道楽化を目指して本気を出してみても良いのではないかと思います。
様々なことが必ず好転していくことになります。