戸澤の週報

2024年11月23日

「いま ここ じぶん」

相田みつをさんの作品はいつも励ましてくれます。

今回見つけたのは「いま ここ じぶん」です。

概要は、人はつい過去を悔いたり、まだ来ていない未来を心配したり、他の誰かのことを気にしてしまいます。

そうではなく、他ならぬ自分自身の人生の、過去でも未来でもない今を大事にして、他の場所ではないここで一生懸命に生きていくということです。

この詩が作られたのは1990年です。

情報過多の現代に一番響く言葉ですね。

34年前と言えば、スマホはもちろん、まだインターネットも携帯電話も一般には普及されてません。

この時代でも、多くの人が自分の目の前のことに集中することは難しかったということでしょう。

この、「いま ここ じぶん」の後に続く言葉は、「その合計が自分の人生」とあります。

 

現代の我々の仕事を見ていると、会議に出ていても他のことが気になって内職しています。

セミナーに参加して話を聞きながら仕事をしている人もいます。

私自身もやってしまいます。

それでも、目の前のことに全神経を集中して、相手の言葉をよく聞き、自分の引き出しから何か取り出せるものがないか真剣に考えている時には、何かいつもと違ったものが飛び出してきます。

相田みつをさんは、対象と一体になった世界のことを「なりきる世界」と表現しています。

今でいう「ゾーン」のような意味合いですね。

目の前の対象に自分の持ちうるすべてをぶつけ、相手からも最大限受け取る。

相手が人であっても、そうでなくても一緒です。

真剣に向かい合っていると、対象から何かを語り掛けてきます。

あとは、それをきちんと受け止めて、自分なりの形にしてアウトプットしていけばうまくいくのだと思います。

対象と一体になることが、「今 ここ 自分」の本質ではないかと、少しずつ分かってきた気がします。

同じ時間を過ごしていても、内職をしたり、気を散らしている時間は自分の人生に合計できません。

対象と一体となっている時間のみ自分の人生として合計できると考えたら、目の前のことに集中しないわけにはいきませんね。

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