戸澤の週報

2024年08月18日

アイデアは困らないと出てこない

お盆休みも終わり、夏も終盤に向かっていきます。

まだまだ、暑さは変わらず続いていますが、空を見上げると雲の質が少しずつ秋に近づいている気がします。

この厳しかった夏も、終わってしまうと思うと寂しいものです。

 

最近学んだことで印象に残った言葉が、「アイデアは困らないと出てこない」です。

考えてみると、普段の生活の中で、目新しいアイデアが必要になるかと言えばそうでもありません。

既に固まった毎日の生活や仕事の中で、それなりにうまく回っているのであれば、何も新しくする必要はありません。

アイデアとは、本来何か困っていることがある時に、その問題を解決するために浮かぶことが多いですね。

そのように考えると、困っていない時にはアイデアは必要ないということになります。

最近色々と話をしていて、新しいアクションをどのように考えたらいいか分からないという声を聞きます。

自分の経験ですと、アイデアの出し方は少しのコツはあります。

しかし、これが絶対の正解と言う答えは存在していないと思います。

無いもの尽くしから始めた経験が、アイデアのヒントを教えてくれたのかもしれません。

 

もうひとつ、アイデアと関連していることに、考える環境の違いを感じます。

私の代までは、学生時代をほとんど検索エンジン無しで生活をしていました。

携帯はありましたが、ガラケーで、せいぜい短い文字を送ることが精一杯でした。

カーナビもありませんので、車に乗るときには常に地図を持ち歩いていました。

必要に応じて道の予習もしていました。

今は非常に便利になって、検索エンジンどころか、生成AIまで現れて、知りたいことを知れるだけではなく、体系的に知ることができます。

また、本を集中して読むことも難しいと言う声を聞きます。

こちらも、YouTubeやSNSの発達に伴い、動画の再生に慣れてしまい、自分から文字を追っていくという能動的な動作が難しくなっているのでしょう。

これらの状況を総合的に考えると、便利な世の中になった反動で、脳を使用する力が少しずつ弱くなっているのかもしれません。

脳も人間の大切な一つの臓器です。

使用しない部分はどんどん退化していきます。

厳密には違うのかもしれませんが、人間の思考を担っているのは、脳の前頭葉・前頭前野になります。

この領域は、判断、思考、計画、企画、創造、注意、意思決定、状況にそぐわない思考や行動の抑制などに関与しています。

現在の世の中は、前頭前野をあまり使用しなくても、生きていけるようになってしまったと言わざるを得ません。

令和の人材成長を考えると、前頭前野をどのように活性化させるかが、一番大切なことなのかもしれません。

できる限りのリソースを使わないように、脳が覚えてしまったため、どうやって適切に脳の力を使い切るか考える必要があります。

脳も当然疲労しますので、一日に使用できる量は決まっています。

しかし、体力と一緒で適切な休息をとることでリセットされます。

そして、適切な使用を継続することで、どんどん使用領域が広くなり、効果的な脳の使用方法を見出すことができるはずなのです。

これから色々と試して、少しでも答えにたどり着いてみたいと思います。

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