戸澤の週報

2024年07月07日

危機を乗り越える

声を失うほどの暑さとなっています。

30度が涼しく感じるような気候は、うれしくありません。

ここからの2か月は厳しい時期となりそうです。

 

先週は、遊びの予約サイト「アソビュー」を運営するアソビュー株式会社の山野社長の「弱者の戦術」と言う著書に勉強させてもらいました。

このサイトは皆様も利用したことがあるかもしれません。

山下社長は新卒でリクルートに入り、その後独立して同社を起業しました。

アソビューを通して予約するレジャー施設を着々と開拓して、2019年のコロナ前には大きく成長を始めたところでした。

しかし、その後のコロナ禍により、売上が壊滅的に減少するという厳しい経験をされました。

順調にいってた投資家からの出資も全てうまくいかなくなり、最悪倒産を覚悟したようです。

それでも非常に苦しい環境の中で、考えに考え抜いて、会社を継続させるための厳しくも現実的な判断をしていきます。

広告宣伝費などの経費のカット。

有期雇用メンバーの契約未更新。

そして、休業となります。

国からの補助金を活用しつつ、この先生き延びるために、自社の社員を期間限定で引き取ってくる会社に出向させました。

中には納得がいかずにいろいろとあった社員もいたということですが、会社を継続させるために、山野社長はその時期全力で動いたようです。

そんな本当に苦しい時期でも、毎日長距離のマラソンをして、またはできるだけ空いた時間はNETFLIXを見ることで、会社のことを考えすぎずに、何とかメンタルを維持できたようです。

そんな一番苦しい時期に、実行した打ち手である「日時指定電子チケット」が大きなヒットとなりました。

今では新宿御苑をはじめとする、多くの施設で、導入をしています。

今までは、一つのレジャー施設に、特に休日は多くの人数が入っていました。

当然、人間が心地良いと感じる人数を多く超えていました。

コロナ禍で各レジャー施設が、営業を再開するにあたって、きちんと対策を行っていると訴求するために、一日の適正人数内での入場を実現させたのです。

こちらは、休日一日の総入場者数は確かに減少させる施策かもしれません。

しかしながら、訪れた顧客の心境はどうでしょうか?

比較的すいていて、待つこともほとんどなくアトラクションを利用できる環境を嫌がる顧客は一人もいません。

一日の利用は仮に減らしたとしても、顧客の満足度が大きく上がり、結果としてアトラクションは多くのリピート顧客を獲得し、売上も上がるという好循環になりました。

最後まであきらめずに、自分が今できることは何なのかを自分に問いを出し、答えを出したんだと思います。

本当に苦しいときにこそ、人間の真骨頂だということですね。

アソビューは今では、インバウンド需要による大きな需要を目の前にして、新しい施策を練り、実際に打っていることだと思います。

コロナ禍における、様々な企業ごとのドラマはまだ外にはほとんど出てきません。

どんな会社でも、必ず苦しい時はあるはずです。

そんな際にもあきらめずに、自社の強みを生かした、今の自分たちでできることを全力でできる会社になりたいと思いました。

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