戸澤の週報

2024年03月31日

コミュニケーションの再学習

2023年度が終了しました。
終わってみればあっという間の1年でした。
厳しい年となりましたが、課題も分かった一年でした。
2024年の飛躍に向けて、また1から始めたいと思います。
 
先週は、当社のコアスタッフユニバーシティで、リベラルアーツの研修を行いました。
前回に引き続き、東工大学の山本貴光教授にお越し頂き、コミュニケーションについて再度お話頂きました。
冒頭でワークショップ行い、本当の世の中には存在しないだまし絵を、口頭による説明だけで相手に伝えて、正しい絵をかいてもらうことをしました。
これが、驚くほどうまくいかないのです。
だまし絵であるからなおさら難しいとは思います。
しかし、自分が思い描いているものを、人に正しく言葉で伝えるということは、予想をはるかに超えるくらいの難しさであることが良く分かりました。
 
そんな中で、正しいコミュニケーションの助けになってくるものが、見えてきました。
一つ目は「アナロジー」です。
簡単に言えば「例え話」です。
自分が思い描いているイメージをダイレクトに伝えるのが難しい場合は、相手と共通のイメージを持っているものに例えてあげると話がうまく伝わる場合があります。
これは、誰でも無意識に行っていますね。
誰か人のイメージを伝える時に、芸能人の誰かに似ていると例えるようなものです。
もう一つ教えて頂いたのは、カタカナ語です。
外国から入ってきて、日本語で適切な訳がなく、英語読みをそのままカタカナになっている言葉です。
例えば、コミットメントとか、エンゲージメントなどと言う言葉が最たる例でしょう。
各自、それぞれが自分なりの解釈をしているから、お互い本当の理解に繋がらないことがあります。
カタカナ語はきちんと定義を明確にする必要があります。
あとはひとつ、面白かったのが、短い文章にすればするほど、読む人は行間を読んでしまうということです。
確かに、誤解しようがないくらいの長い文章であれば、行間を読む必要がないのかもしれません。
非常に短いが故に、そのまま受け取って良いか分からずに、何か別の意味があると考えてしまうとのことです。
まさにその通りですね。
組織として、行間を読むのを求めるような文章を書くなと決める必要を感じました。
また、説明する側は、相手にいくつかの意味で捉えられるような曖昧な説明にしてもいけないと思います。
はっきりと言いたいことが明確になっていれば、お互いの誤解を避けることができるでしょう。
そして、一番大切なことは、相手と対等の目線を持ち、相手を尊重し、興味を持ち、適切な質問を行うことと言うことです。
今は質問の仕方を知らずに社会に出てしまう人が本当に多いようです。
相手に興味を持ち、正しく質問をすることで、相手との信頼関係が築ける「ラポール」の状態になります。
このようなことを一つ一つ意識をして、組織で学習することが、強い会社を作っているために、地味ですが必要だと感じました。

 

ちなみに、カタカナ語であるコミュニケーションとは、古代ラテン語のCommuniacoから来ており、共有すると言うのが語源だそうです。
そのため、コミュニケーションの基本的な意味は、人と共有すると捉えて良さそうです。

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