戸澤の週報
2023年12月03日
日本ワインの歴史
12月になり、2023年も残り1ヶ月を切りました。
街はこの時期らしいクリスマスムードになっています。
一年があっという間ですね。
最近では、日本のワイン評価が世界で上がってきています。
一般的にはワインと聞くと、フランスやイタリアなどのヨーロッパのイメージが強いですが、世界中で作っています。
日本においても、ワイン作りの歴史は古く、明治10年(1877年)まで遡ります。
日本産のワイン製造の夢を抱く土屋龍憲(当時19歳)は、同志の高野正誠とともにフランスへ渡り、およそ1年半後、帰国します。
本場で学んだブドウの栽培法と醸造技術を駆使し、日本固有種の甲州ブドウでの本格ワイン醸造を始めたが、当時の日本に本格的なワインは時期尚早で、10年で会社が潰れてしまいます。
その後土屋龍憲は宮崎光太郎と「甲斐産商店」を作りますが、翌年には経営から手を引き、別の醸造所を作りました。
その後大きく伸びたのは宮崎幸太郎の会社だったようです。
その時代の日本人の味覚に合わせて、甘く飲みやすいワインを作っていたようです。
また、その当時では珍しいペットボトルのような飲み切らずに、持ち運び可能な入れ物を開発していました。
さらに大学の研究機関に成分分析をして、製品の安全性を伝えたり、皇族との繋がりを作り宮内庁御用達を名乗ることを許されます。
これら、宮崎光太郎の才気溢れる活動により勝沼のワインは次第に多くの人に知られて行くことになります。
それから150年ほど経ち、いよいよ世界のレベルが見えてきたというわけです。
歴史を知ることで、興味が深まりますね。
もし、当時本物の味を知っていた土屋龍憲さんが、さらなる踏ん張りを見せていたら、日本人のワインに対する知見が早くに高まり、日本のワインの世界への進出が50年早まっていたかもしれないですね。
歴史にもしもは無いのですが、考えてしまいます。