戸澤の週報
2023年11月03日
基礎作り
季節外れの暑さとなりました。
全く想定もしていないので、必然的に秋の恰好となり、対応できません。
暖かいのはうれしいのですが、心配にもなりますね。
当社は2000年創業ですのでもう23年が経過しているのですが、未だに基礎作りをしています。
これだけやっているのだから、もっと進んでいても良いと思うのですが、きちんと物事を進めようとすると、必ず土台の大切さにぶつかります。
現在当社は新物流センターを建設しているので、改めて実感していますが、建物で一番大切であり、一番時間が掛かるのは基礎の部分です。
まずは土地をならし、地中深くに建物を固定するための杭を打ち、土台となるコンクリートを固めて基礎を作っていきます。
その後建物の外壁・天井・内装と続き完成していきますが、全工程の内半分くらいが基礎工事になります。
事業における戦略を立てたり、経営計画を立てたり、予算を立てたりと言うことは、一見会社を強くするためにそれなりのアクションに見えます。
ある面ではそれは正しいのですが、しかし、会社が本当の意味で大きく羽ばたく上では、それだけでは不十分だと思うのです。
会社経営の軸とも言える基礎部分の完成無くして、会社の成長なしと言えるでしょう。
ここで言う基礎とは、会社の方向性や将来像であるミッションやビジョンが定まっていることを前提にして、社員の教育やベクトルの統一です。
いくら優秀な社員が集まっていようが、会社として必要な教育がなされなければ、必要な知識や考え方が身に付きません。
全社員が同じ方向に力を合わせていく事は予想以上に難事業ではあるが、その分大きな成果を得られるはずだと思います。
次に大事になるのは、仕事の役割分担と責任の所在の明確化です。
仕事を進める上で疑問点は必ず出てきます。
その疑問点をどうやって解決させるかは、企業の競争力を決める大きな要素であると最近は考えています。
とりあえず色々な所に聞いてみて、そこでは分からず、たらいまわしになるようなことがあってはいけません。
よくある質問に対しては予めマニュアルをまとめて、皆が参照できるようにしておくことが大切です。
それでも不明な場合のみ、何をどこにどのように聞くのかを明確に定めておくことが大切でしょう。
そして、人は誰もが責任を負うことを無意識にかわそうとする生き物です。
その為、ある仕事や事業の責任を複数の人で分担することはできません。
役割をきちんと明確にしたうえで、どれだけ大きな仕事であったとしても責任者はたった一人に決めなければいけません。
当然その責任者は力を持っている必要がありますので、教育と大きく連動しています。
これらのことができた上で、生産性の向上であり、付加価値の向上であり、戦略の策定であるべきだということを最近気が付きました。
ローマは一日にして成らずという言葉が、ようやく理解できてきた気がします。