戸澤の週報
2023年04月29日
人を嫌いにならない技術
春らしい気候が続いています。
風が強いのがちょっと困りますが、一年で一番良い季節です。
自然に帰りたくなりますね。
人が集まるところにはどうしても問題がおこります。
大抵コミュニケーションが不足して起こるのですが、ではなぜコミュニケーションが不足するのでしょうか?
いくつか理由はあると思いますが、一つにはお互いが好意を持てずに避けてしまうことによるものと思われます。
金子みすゞさんの「こだま」にもあるように、自分の心で思っていることは相手からもこだまの様に帰ってきます。
つまり、自分が相手のことを嫌いになったら、どれだけ隠したとしても、相手には必ず伝わり、相手も自分のことを嫌いになります。
たとえ相手が自分のことを嫌わなかったとしても、創造性の高い関係性を築くことはできないでしょう。
そもそも、人を嫌うということは本人にとっても苦しいものです。
通常であれば、人に嫌われないようにするためにどうするかと言うアプローチかと思います。
しかし、これからの時代に本当に必要なのはそうではなくて、「人を嫌わないこと」だと思います。
他者を嫌いと思うきっかけの多くは、相手の言動です。
生理的に受け付けないというのは、なかなか解決が難しい気がしますが、相手の言動による場合は方法がありそうです。
自分が嫌いと思った相手の言動の背景にあるのはその人の価値観です。
個性と言っても良いかもしれません。
そのため、人の価値観は多様なもので、特定の正解はないと常に意識することが大切です。
最初は難しくても、自分と違う他人を認める努力をすることは、自分にとっても大きなメリットがあります。
相手を好きになることは無くても、嫌いにならないので、相手からも特別な感情を抱かれないので、問題がおこりません。
人間関係で問題がないのは、自分にとって一番楽ですね。
松下幸之助さんの「素直な心」がこの場合大いに当てはまります。
自分の考えが唯一の正解だと思わないようにすることで、冷静さを保つことができて、その結果、相手の言動の背景や事情が見えることもあります。
アフターコロナを迎え、各自大きく価値観が変わった中で、よりコミュニケーションが増えてきます。
価値観の許容範囲を横に広く、奥に深くしておくことが、これからの時代の必須の技術と言えそうです。