戸澤の週報
2023年04月23日
雑談について考える
せっかくの春というのに初夏の気候が続いてしましたが、ようやくこの季節らしい気持ちの良い晴れの日に恵まれた週末となりました。
今年の夏もきっと暑くなるのでしょう。
今のうちに春を楽しみましょう。
アフターコロナを迎えて、人と会うことが増えています。
ビジネスで人と会う以上、何らかの目的があり、それが本題です。
もちろん表敬訪問と言うこともあるでしょうが、その場合でも相互理解と言う大きな目的があります。
例えば何らかの商談であった場合、面談が始まったすぐに、勝負の行方は決まることがあります。
本題までに行き着くことなく結論が出てしまうのです。
それは雑談の内容です。
忙しいビジネスパーソンが一番嫌がるのが、中身のない雑談です。
天気の話や興味のないスポーツの話などは好まれません。
多くの人が忘れてしまうのが、この雑談の中身についてです。
当たり前のことですが、相手にとって一番興味があるテーマは、自分が一番興味ある内容です。
つまりは、自分が興味を持っていることを雑談のテーマにあげてもらえれば、身を乗り出して聞いてくれることが多いでしょう。
最近著書を出した方であれば、当然本の内容についての解釈についての質問や、意見などを投げかければ、相手にとって自分の興味の中の話になります。
本を出していなくても、その方のSNSや周囲の方から情報を得ることもできます。
その方が今何をしていて、何に一番興味があり、可能であれば家族構成なども分かれば、その時期に合わせた様々な情報を前もって用意しておくことができます。
日本人は比較的ここに注力していないように思います。
何の事前準備なしに、相手の仕事を理解するための勉強もなしに訪問してしまい、内容が薄い雑談に時間を使ってしまうことが多くあります。
反対に欧米では比較的事前調査をきちんと行っているように思えます。
日本は国土が狭いため、今日終わってもまた次会うことがあると言うのが前提になっています。
国土の広い国では合うことはめったにないので、会う機会を大切にする傾向があるように感じます。
特に日本の営業は、とにかく多くの人数と会って来いと言う母数至上主義が強く根付いています。
アフターコロナである令和のこれからのスタイルは、とりあえず会うことではなく、面談の質を問われる時代です。
相手の興味あることをきちんと調べて、適切に伝えることはビジネスマンにとって必須のスキルになります。
雑談で勝つことすらできると思います。
もし、時間をかけて用意した雑談がないのであれば、その時は直接本題に入ってしまった方が時間の消費が最小限で済むので、お互いが幸せになれます。
雑談力とは、会話のうまさを表した言葉ではなく、用意周到な事前準備の事を指しています。
あとは、事前に用意したストックから、当日に相手の顔を見て、どの話題が適切か考えて、話を切り出していけば良いのです。
これからの世の中は母数ではなくその中身を問う質の時代になってきたと感じます。
当社研修にも反映させなければいけません。