戸澤の週報
2023年04月02日
海外のすすめ
新年度を前に桜が散り始めています。
今年は各所でゴザを敷いた花見が解禁されたようで、いよいよノーマルに近づいてきているようです。
先週は3年ぶりに香港と中国の深圳に行ってきました。
コロナで長らく行くことが叶いませんでしたが、香港は入国フリーとなっています。
中国はビザを取れば入国が可能となりました。
どちらもそれなりの活気を取り戻してはいましたが、かつてと比べると街が静かである印象を受けました。
はっきりと何かが大きく変わったわけではないのですが、おとなしく感じました。
欧米の人が極端に少ないのも一つの要因だと思います。
米中貿易摩擦の影響が大きく感じられます。
香港はタクシーはまだトヨタのもので、日本でも導入された背の高いボックスタイプが新たに導入されています。
一方で深圳に入ると様子は一変して、トヨタのクルマは極端に少なくなります。
タクシーはほとんどがBYDの電気自動車です。
深圳はEVとそうでないもので、車のナンバーの色を明確に分けています。
EVのナンバーは簡単でなおかつ無料で取得できます。
ガソリンの場合は抽選で数年かかり、さらに費用も高いということです。
この話からも、EVがいかに浸透しやすいかお分かりいただけると思います。
トヨタが数年前から大きな危機感を持っていた事が現実になりつつあると感じました。
少なくても、コロナ前に中国に入っていた時は、もっとトヨタ車が多く走っていました。
ゲームのルールが大きく変わっているのが、実感できました。
もう一つ感じた事は、日本人駐在員の減少です。
特に中国からの駐在員の日本への帰任や香港への異動が目立ちます。
もちろん各社さまざまな理由がありますので、なぜかは一概には言えません。
商売が他のエリアにシフトしていることも大きいでしょう。
しかし他のエリアでも日本人が減っている現状を考えると、日本企業の海外勤務に対する考え方が消極的に感じます。
同時に日本人の海外に対する考えも保守的に感じます。
海外はどこに行っても日本国内とは文化も違います。
日本の感覚では考えられない事が、日常的に起きます。
何かをやろうと思っても思うように進まずに途方に暮れることもあります。
それでも日本にいてはぬるま湯につかっていて、使わない脳のある領域が活性化されます。
日本にいては絶対にできない経験を多くすることができます。
困難であればあるほど、得られるものも大きくなります。
海外では日本と比べて、組織の規模が小さいため、一人一人の裁量が大きいのが一般的です。
日本では経験できない、経営のダイナミズムを経験することができます。
ジャパニーズビジネスマンが海外の最前線で頑張っているのを見ると、心強く感じます。
日本の国力の復権のためにはもう一度強い経済を取り戻す必要があります。
そしてそのためには、日本の中で小さくまとまらずに、広い世界で競争に勝ち抜く必要があります。
1人でも多くの日本人に海外勤務を挑戦してもらいたいと思っています。