戸澤の週報

2022年03月13日

トライアンドエラー

春がやってきました。
長い間待っていました。
冬には冬の味わいがありますが、それでも春になれば、嬉しさを感じます。
待っている時は長いのですが、来てしまうと思います意外と呆気なくも思います。
 
今週のタイトルは、先週、ある機械を立ち上げるための打ち合わせの中で、当社の社員が発した言葉です。
機械だけに限らず、新しいことを何か導入しようとする場合、必ずと言って良いほど、初めからはうまく行きません。
これで大丈夫と進めたとしても、予想外の問題に阻まれて先に進みません。
そんな時に、その組織の人間が、なんて言うのかは、とても大切だと思います。
うまくいかないと、それみた事かと、他人事の立場から物を言う人がいます。
本当に外野であれは、いいのかもしれませんが、同じチームのメンバーであればそうは行きません。
冒頭の言葉を聞いた、そこにいたメンバーは、全員が納得しました。
 
学習する組織」著者であるピーター・M・センゲ氏は、組織の学習について以下のように述べている。
学習とは単に知識を増やすことではなく、人生で本当に望んでいる結果を出す能力を伸ばすという意味だ。それは生涯続く、自発的な学習の姿勢である。学習する組織は、あらゆる階層でそれを実践する人がいなくてはいけない。
 
もちろん組織のトップが、学習について理解している事は必要です。
ただ、それだけでは真の強さにはなりません。
組織のどの階層にも、学習についての意味を理解して、かつ実践している必要があります。
当然、これらを実現するための魔法のような方法はありません。
学びの機会を継続して提供して、機会あるたびにに、学びの大切さを伝えることが大切です。
全員に完全に理解してもらう事は難しいのかもしれません。
組織のある場所で、一人が変わるだけでも、大きな違いが生まれるものです。
会社の未来の強さは、今すでにある知名度やブランド、会社の規模のようなものは、関係がありません。
現状は、あくまで、その会社が行ってきた過去の活動が、結果となって現れた姿に過ぎません。
現在の姿はその組織を、未来永劫守ってくれるわけではないのです。
そうではなくて、その組織が今何をやっているかが大事です。
今の活動こそが未来を作り、その活動の内容次第では、大手企業ですら、凌駕するような事だってあるのです。
 
その昔は、大きい会社は、小さい会社と全く別物と思っていました。
しかし今ではそうは思いません。
外からは大きな会社に思われる会社でも、会社を運営しているのは、同じ人間です。
会社間の戦いをする必要はないのですが、もし戦いをするのであれば、組織の学習力の戦いであると思っています。
短期決戦では、資金力と組織力のある大手が有利ですが、ミドルレンジでの戦いに持ち込めば、小さな組織だって戦いようがあると思います。
もしろ結束力においては、小さな組織が有利です。
決して簡単ではありませんが、再現性の高い成果を継続できる組織力の育成こそ、どんな組織においても、高い優先度のアクションです。

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