戸澤の週報
2021年09月12日
ありがとうに理由をつける
今年も金木犀が香る季節となりました。
毎年この香りを感じると秋の到来が実感できます。
少し寂しさを感じやすい時期ではありますが、食べ物がおいしくなることを考えると、良い季節だとも言えそうです。
多くの会社や組織が、この長期化したコロナ禍で、どのようにチーム力を上げ、求めるパフォーマンスを発揮するかを、真剣に考えているのではないでしょうか?
平時ですら、チームを機能させ、高い成果を発揮することは決して簡単なことではありません。
ましてや、現在のイレギュラー(今となってはこれが通常ですが)の環境下においては、様々な困難に出会うことが当たり前と考えるべきなのかもしれません。
そのように考えると、今の時代こそ真のチーム力が必要になると言っても過言ではないのかもしれません。
チームがその本来の力を発揮し、例え困難な状況に見舞われたとしても、共に助け合い、乗り越えて、最後には成果を出すためには、「心理的安全性」が必要であると言われています。
組織やチームのプロフェッショナルである石井遼介さんが指摘するのは、この心理的安全性を考えるには4つの因子があると言います。
①話しやすさ
②助け合い
③挑戦
④新奇歓迎
「話しやすさ」は話す、聞く、相槌を打つ、目を見て報告を聞く、報告と言う行為自体をほめる。などの行動がチームの中で多く起きている時、話しやすさがそのチームに中に満たされていると考えます。
「助け合い」は相談する、相談に乗る、問題を見つける、自分一人では対応できないことを認める。ピンチをチャンスに変えるアイデアを出し合うなど、個人ではなくチームの成果を考えます。
「挑戦」は機会を作る、与える、改善する、工夫する、新しいことをする、変化を歓迎する、挑戦自体を褒め歓迎する、失敗を歓迎するなどが当てはまります。
「新奇歓迎」とは個性を発揮する、個性を歓迎する、強みに応じて役割が与えられる、常識に固執しない、違いを良い悪いではなく、ただ違いとして認めるなどが考えられます。
心理的安全性を考える時に一番大切だと思うことは、そのチームの一人一人が、チーム内に自分の居場所を感じられるかどうかだと思います。
それぞれがお互いを尊重し、相談したい時には相談でき、自分自身の行動に対する適切なフィードバックがあり、相手に対しても相手の成長を促すためのフィードバックができているような環境です。
そのような環境だと、言われたからやっている状態から、自分もチームの一員として、成果を上げ、目標達成に自ら貢献することができるようになるのだと思います。
うまくいっているチームを率いているリーダーの特長は、チームのメンバーにありがとうの感謝を伝えるだけではなく、その理由も伝えているということです。
リーダーからそんな感謝を伝えられた部下は、自分の行動が実際にどのように貢献できたのかが、具体的に把握することができますね。
社会人の悩みの一つに「自分の仕事の価値が正しく分からない」がありますが、有効な解決策の一つになりそうです。
こんな時代だからこそ、チーム力に磨きをかけて、強い組織を作っていきたいと思っています。