戸澤の週報

2021年07月31日

改善の力

7月が終わり、8月を迎えます。

オリンピックは佳境を迎えており、日本のメダルラッシュは、良い意味で期待を裏切ってくれました。

色々とありすぎた五輪ですが、せめて本気で頑張っている選手は心から応援したいものです。

 

もし目の前に解決困難と見える問題が起こった時にどうすれば良いのか?

当たり前のことかもしれませんが、問題を解決しようと努力をすることです。

人の社会、組織、そしてこの世の中には、何か問題が起こった場合に、正常な環境であれば、問題を解決しようとする自浄作用が働くものです。

例えば人間の体で考えてみると、体の外から体内にウィルスのような人にとって有害なものが入って来たとしても、免疫細胞がウィルスに対して攻撃を仕掛けて、やっつけてしまい、防衛する。

このような機能は、様々な組織が正常に機能している場合には、必ず備わっているものだと思います。

しかし、これらの問題を解決する力の大小は組織によって大きく差がつくものであると感じています。

 

何か問題が起こった場合に行う問題解決策ですが、最初から完全なものを狙ってしまうと、いつまでたっても動き出せずに何もできない事が多分にあります。

不完全なものでも良いから、まずは最低限の形でやってみる。

やってみることで、足りないことがはっきり見えてくるから、さらに手を打つ。

そしてその結果を見てみて、正しければ戦力を集中投入する。

そして、最終的には大きな力が生まれて、大きな成果に繋がっていく。

この「改善の力」を引き出すには「実践」の中でしか不可能なものです。

「実践」の反意語は「机上」です。「頭の中」と言っても良いかもしれません。

いくら完璧な問題解決策があったとしても、根回しだとか、リスクを恐れ、いつまでもそれをこねくり回しているだけで、スタートすることができないのであれば、もはやその問題解決策は、問題助長策に過ぎません。

拙速と言われてもいい。思い付きと言われても構いません。

批判を恐れずに、スタートラインを超えた人にしか、見えてこない世界があるのです。

そして、一旦スタートラインを超えることができると、世の中に、広くは宇宙に備わっている「改善の力」を引き出し、短い時間で問題解決まで、推進することとなります。

 

「リスク」をいかに無くすことに注力してしまうことは良く陥ってしまう落とし穴です。

リスクヘッジはするのですが、本質は実践を伴った攻撃であるはずです。

攻撃のみが問題を解決します。

攻撃のみが組織を成長させます。

ただし、攻撃だけでは絶対にダメです。

正しくは、攻撃をしながらも守るということだと思います。

孫子の中でも出てきますが、守るということは100%何もせずにただ待っていることではありません。

守るために攻めることもあります。

防御のための攻撃と言うことですね。

逆に言えば、攻めるための守りもあるわけで、攻撃のための防御と言うわけですね。

そう考えると、攻撃する時にはこの攻撃は攻撃のための攻撃か、防御のための攻撃かを見極める必要があるということですね。

 

どちらにしても、頭でもやもやしているだけではなく、思い切ってスタートしてしまうところに、全く違った世界が見えてくるということは間違いなさそうです。

頭で考えている時より、実際にスタートを切ってしまった方が気が楽になります。

案ずるより産むが易しと言うことわざが身に沁みます。

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