戸澤の週報
2021年06月27日
3つの「き」
大分湿気も増えてきて、夏の気配がそこまで来ている感じです。
いつもながら、気が付くと季節が巡っています。
中々季節を楽しむことまでできませんね。
前に教えてもらったことで、ずっと気になっていたことが「3つのき」です。
「幾」、「機」、「期」です。
例えば、「幾を知り、機を押さえ、期を待つ」と言う表現があります。
「幾」には「ごくわずか」や、「兆し」と言う意味があります。
「機」には「物事の仕組みの勘所・要所」、「期」には「約束された時」や「時が熟す」と言う意味があります。
これらの言葉には、大事を成し遂げるために必要な教えが含まれているようです。
先ほどの「幾を知り、機を押さえ、期を待つ」と言えばどのように解釈するか?
ごくわずかな変化の兆しを察し、それの変化に対して必要な対処を適切に行い、後は時が熟するのを待つこと、となると思います。
勉強になります。
仕事で考えると、最近のように変化の激しい時期では、変化が明確になってから対応するのでは遅すぎます。
変化を早期に察知し、仮説を立て、思い切って先行で対応していく必要があります。
従来の日本型リスク管理手法からは、既に大きく逸脱しているのかもしれません。
変化がゆっくりなうちは、石橋を叩き、無駄な変化を避け、無駄な投資を避けることは有効です。
勇み足を押さえることが、自己崩壊を防ぐ最大の方策でした。
現在は180度環境が変わりました。
変化しないことが最大のリスクとなったのです。
まさにパラダイムシフトが起きたわけですね。
これからの企業運営の巧拙は、まずは「幾」と言う頼りない捉え所がはっきりしない兆しを補足すること。
そして、その変化に対して、少ない情報から要所を見極めて、適切な打ち手を勇気を持って打つこと。
あとは自分たちを信じて、成果を待つという姿勢で臨めるかだと思います。
例え失敗だったとしても、何も手を打たずに失敗するよりははるかに前向きだと思います。
一番難しいのは、「幾」の段階で、リスクのある打ち手を打てるのかと言うことです。
「幾」が進んで「顕」になってからではもう遅いのです。
仕事以外でもそうかもしれません。
ほとんどの物や、関係性は変化していますので、そこに対応するためには「顕」になる前の「幾」のうちに適切な対処ができるかが勝負なのかもしれません。
「顕」になってしまってからでは、その時に対処しても既にどうしようもなくなっていることは良くあります。
気を付けなければいけませんね。