戸澤の週報
2020年12月20日
20周年を迎えて
冬本番となりました。
朝と夜は手袋・マフラー無しではちょっと外には行けなくなりました。
明日の21日は冬至となり、1年で一番夜の長い日となります。
そして、同時に当社の20周年の設立記念日でもあります。
20年前に2人で始まった会社は、今では200人近くの社員がいて、国内で9拠点、海外で5拠点の合計14か所となりました。
これもひとえにお客様、そして仕入先の皆様のおかげと深く感謝致します。
20周年を迎える今年は、コロナ禍の特別な一年となりました。
ここまで来た道も、決して平坦な道などなく、今でも尚、軌道に乗っているとは思えません。
常に崖が隣にあり、死と隣り合わせになっている感覚があります。
創業当初はもちろん苦労しましたが、それよりもリーマンショックは強烈でした。
ある日突然注文が全く来なくなると言う、恐怖の体験でした。
そんな状態にも関わらず、お金の支払いを待ってもらうわけでもありません。
何とか乗り越えましたが、未だにトラウマに近い感覚が深いところに残されています。
その後も多くの困難を、結果的には乗り越えてくることができました。
感覚的にはどれも乗り越えたという感覚は無く、気が付いたら終わっていたというのが近いと思います。
苦しい局面にある時にはいつも松下幸之助さんが教えてくれた、「道は無限にある」を思い出していました。
困難な時には、何とか、良くなろうと、様々な努力をしてもなかなか結果が出ません。
あまりにうまくいかないものだから、途中で投げ出したくなったりもします。
やることを全てやったと思っても、本当はやるべきことは実に多くあり、まさに「道は無限にある」と思います。
経験上学んだことは、もうやりつくしたと思うところが、本当のスタート地点でした。
人間追い詰められると、ようやくそこからエンジンが点火されて、問題解決に必要なアイデアだったり、アクションの内容だったりが見つけ出せるものです。
夏休みの宿題みたいなもので、普段の平時には、危機の時のことなど考えもせずに過ごしてしまいます。
緊急時となってからの人間の働きは目を見張るものがあります。
当社もこれで何度も助けられています。
なぜもっと早くできなかったのだろうか?と思いますが、人間の習性なのだと思います。
何回も苦しくなってから、平時の働きを後悔するのですが、後の祭りです。
もちろん緊急時に超人的な働きを見せることも大事なことです。
しかし一番大切なことは、緊急時ではない平時な時にこそ、危機感を持ち、覚悟を決めて、改革に努めることが大切なことだということです。
20年かけてようやく知識だけではなく、自分の中でようやく腹落ちしました。
普段から売上が30%ダウンした時でも、利益を出せる体制に、平時の時に全力で取り組んで置けばよかったのです。
もちろん決して簡単なことではないですが、問題が難しいからこそ、人間の知恵が光るのだと思います。
苦しい時に、何とかしようと100%以上で対応し、簡単にはうまくいかなくて、それでもあきらめずに努力を重ねていると、ようやく大きな力が働き、我々にとってプラスな環境になったことも数多くあります。
そんな時には自分自身の努力が認められたのだと思います。
世間は簡単には間違いを犯しません。
当社が本当に努力をし、世間に正しいと思ってもらい、初めて成果が出ます。
簡単にはいきませんが、事の本質を理解し、これからは30周年に向けて前進を始めたいと思います。