製品リリース

2017年06月15日

LAPIS / CT Sensor Shield

工作機械のIoT化を容易に実現する「CT Sensor Shield」を販売開始

~ CTセンサを使った工作機械稼働データのインターネット接続をサポート ~

 

要 旨

ラピスセミコンダクタ株式会社 (以下ラピスセミコンダクタ) は、工作機械の稼働状況モニタリングを容易に実現する電流検出用中継基板「CT Sensor Shield」を開発し、インターネットでの販売を開始しました。

CT Sensor Shield 」は、ラピスセミコンダクタの「 Lazurite Sub-GHz (ラズライト サブギガヘルツ) 」と市販のクリップ式 CT (Current Transformer) センサ※1を接続するための中継基板 (シールド基板) です。本シールド基板を使い、Lazurite Sub-GHzとCTセンサによるセンサノードを構成することで、工作機械の電流変動を通信距離に優れる920MHz帯域無線通信によってゲートウェイにデータ送信することが可能になります。このデータを活用すれば、工作機械の稼働状況モニタリングシステムを容易に構築することができます。

なお、本シールド基板は、2017年6月から ザイコストア (コアスタッフ社) にてインターネット販売を開始しています。また、モニタリングシステムの概要や実現方法、実施例などについては Lazuriteサイト で公開します。

 

背 景

近年、情報通信技術、センサ技術、ビックデータ解析などの技術進化に伴い、少量多品種の産業機器分野において、設備の稼働状況や環境をモニタリングし、その情報を解析して新たな価値創造を行うために、低コストでIoT化したいという要望が増えています。

ラピスセミコンダクタは、初心者でも簡単に電子工作やIoTのプロトタイプが作れる、マイコンボード・周辺モジュール・開発環境などを含めたリファレンスデザインシリーズ「Lazurite」を開発し、学生から企業の技術者まで幅広くご活用いただいています。今回はそのLazuriteを使って、簡単に工作機械の稼働状況をモニタリング可能にする「CT Sensor Shield」を開発しました。

簡単に実現可能な工作機械稼働データのインターネット接続例

ラピスセミコンダクタが提供するIoTリファレンスデザイン「Lazuriteシリーズ」の役割は以下の通りです。

「CT Sensor Shield」(新発売)

  • 今回の新製品で、CTセンサの測定値を実効値に変換するための基板です。実効値とは電流メータなどの計測器で測定したときに表示される値です。なお、本基板はLazurite Sub-GHz 以外にもArduino Uno※2と互換の端子配置を有しており、計測用のライブラリを移植することでArduinoを使用した電流モニタリングも可能です。
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  • Lazurite Sub-GHz
  • CT Sensor Shieldで変換した電流値を低消費電力の920MHz無線でゲートウェイに送信します。
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  • Lazurite Pi Gateway
  • Lazurite Sub-GHzが送信した920MHz無線を受け、ゲートウェイとなるRaspberry Pi※3に渡します。
    • 【用語解説】

    • 注1:CTセンサ
    • 電流が流れると磁界を発生する特性を利用したセンサ。クリップ式のものを使えば、工作機械に改良を加えること無く、電流ケーブルに取り付けすることができる。
    • 注2:Arduino (アルドゥイーノ)、Arduino Uno (アルドゥイーノ ウノ)
    • ArduinoはAVRマイコン (ATMEL社がリリースしているマイクロコントローラ)とI/Oポートを有する基板、ソフトウェア開発環境から構成されるオープンソースのプラットフォーム。Arduino UnoはArduinoシリーズの中でも最も人気のあるマイコンボード。
    • 注3:Raspberry Pi (ラズベリーパイ)
    • ARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータ。イギリスのラズベリーパイ財団によって開発された。
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