戸澤の週報

2015年07月12日

半導体業界

梅雨と真夏がいっぺんにやってきた1週間となりました。
またもやいつもの常連地が驚きの最高気温を記録していました。
このまま梅雨明けとなるのでしょうか?

当社が所属する半導体業界はもはや成熟産業といっても過言ではありません。
私が社会に出て半導体業界に関わりを持った、1997年当時は右肩上がりの成長産業といわれていました。
多くの製品が電子化することによって、年ごとに半導体の需要が増えていきました。
最近では様々な要因によって、厳しい競争状態になっています。
開発・製造コストの高騰、1チップ化、過剰なプレイヤー数、製品サイクルの短期化、採用製品の小口化、ヒット製品の減少など半導体メーカーにとってうれしくない問題は途切れることがなく例を挙げることが可能です。
それでも今後の可能性という点では、半導体業界はまだまだ可能性を秘めています。
よくよく考えてみれば一つの産業が生まれ、その後成長し、成熟し、斜陽化していくのはどの業界にも共通することです。
成熟した段階で、もはや今までのやり方は通じなくなったと考えるべきです。
ここにきて規模の大きい欧米メーカーの合併が続いています。
欧米メーカーの合併の特徴は、比較的「強者連合」が多いことです。
現在ではなく近い未来だけでもなく、将来を見据えた動きが得意なのが欧米企業です。
日本の場合は、どこかのメーカーが行き詰ってから業界の強いメーカーが出てきて救済色の強い合併を行います。
最近では少しずつ戦略的な合併が増えてきたようですが、それでも欧米に比べると圧倒的に少ない気がします。
これからの日本の半導体メーカーを考えたとき、世界に通じる企業体を数を絞って整えておくことが非常に大切だと考えています。
商社もまったく一緒です。
多くの半導体メーカーから頼りにされ、何より顧客から強く望まれる存在にならなければ、今後は見向きもされない時代が、もうそこまでやってきています。
一日も早く一歩抜けた存在にならなければいけない時期になってきています。

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