戸澤の週報

2025年03月01日

些末なことに惑わされない

大分暖かくなってきました。

近くの公園では桜の蕾が確認できます。

それでも、来週は東京でも雪の予報という事で、三寒四温の時期に入りました。

先週出会った印象に残った言葉があります。

セネカという、紀元前生まれの古代ローマの哲学者の文章です。

「人生は短い、しかもその多くは些末なことに費やされる」

人は多くの時間を些末なことに費やしてしまう。

そして、それらのことは例え無視したとしても、ほとんど何も変わらないと説いています。

実に痛快ですね。

この事を知ってから、改めて目の前の事象を考えてみると、今までと違って見えてきます。

一生懸命に議論して決めようとしていることは、本当に議論の価値があるのかどうか?

もしかしたら、物事の本質から外れて、些末なことではないのか?

セネカは代表的なストア哲学者です。

ストア哲学では、不安や悩みは考え方を変えれば克服できると説いています。

具体的には以下の7つです。

1.自分でコントロールできることとできないことを区別する。

2.物事の捉え方を変える。

3. 最悪のシナリオを想定し、受け入れる。

4.期待しすぎない。

5.足るを知る。

6.死を意識して生きる。

7.逆境を鍛錬と捉える。

実に具体的ですね。

その中にある1のコントロールできる範囲での感覚は大切です。

人はつい、自分ではコントロール出来ないことにこだわってしまい、大切な時間と労力を無駄にしてしまいます。

コントロールできないことは、スパッと諦め、自分のできることに注力すれば良いですね。

2の物事の捉え方も同じく、重要に感じます。

不安や悩み、怒りは、その出来事によって起こるのではなく、自分自身の解釈によって起こると言います。

全く同じことが起こったとしても、人によっては大きな悩みとなり、人によっては何も気にならないということですね。

人生が短いということには、誰も異論がないと思います。

些末なことの多くが、何も自分の人生に影響を及ぼさないのであれば、自分自身の些末の範囲を大きく広げれば良いということです。

それこそが、時間を大切にして、人生を豊かに生きると言えそうです。

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