戸澤の週報
2024年10月06日
キャリアを考える
はっきりしない天気が続いています。
雨が降ったり止んだりとしていて、青空が見えません。
しようがないので、自分で青空をイメージしてしまいましょう。
今週は人がそれぞれ持つキャリアについて考えてみたいと思います。
キャリアとは元を正すと、荷馬車の通る道にできる轍です。
そこから、人が一生をかけて通る道となったようです。
キャリアは会社の中の経験やポジションのことを表している捉え方と、人の人生の考え方や、役割全てをトータルで考える捉え方と二つあります。
会社では前者を教えていきますが、個人としてはキャリアを考える場合には、後者の人生そのもので考えることが良いかと思います。
会社で過ごす時間と、プライベートで過ごす時間は、全く別物と捉える向きがありますが、私はそうは思いません。
どちらも、双方に影響を与えるからです。
会社でも、会社以外の時も、役割が変わる時に人は大きな影響を受けます。
昇進などの役職が変わる場合はもちろんのこと、初めて後輩を持ったり、何かを教える立場になると、考え方が変わって、物の見方が今までとは違ったものになります。
そのために、キャリアを考える場合は、役割の変更から考えてみると、違ったものが見えてくる気がします。
そして、もう一つキャリアで大切な要素が、「ドリフト」です。
ドリフトとは流されるとか、漂うと言う意味です。
ドリフターズというグループ名は
ドリフトに人を表すer を付けて、複数形のsが付いたものです。
流れ者と言った意味でしょう。
キャリアにおけるドリフトは、自分の意志で決めた行き先ではなく、他の力が働いて行くことになったことを表します。
一見すると、なんだかマイナスイメージの気がしますが、とんでもありません。
人が常識的に選ぶキャリアは直線的で、下に向かっています。
つまりは、同じことをより専門性を目指す方向になります。
このやり方は、ある分野に対する知識や経験を無駄なく獲得出来ます。
反面で、他の分野の知識や経験がないため、自分の置かれた立場や、他者の置かれている状況が理解しづらくなるという弱点があります。
会社で言う転勤や部署異動なんかは正にドリフトです。
正直初めは嬉しくなく、いやいやその任につきます。
しかし、その赴任先での人との出会いや仕事との出会いの中で、今まで感じたことのないものを得ることになります。
気がついた時には、前の立場よりも今の仕事の方がずっと愛着を持っていたりします。
今まで持ていなかった、新たな視点を獲得したということです。
人は時として周りに流されて、行き着くところに身を任せてみることも、長い人生の中には必要なことだと言えます。
自分で希望するキャリアと、ドリフトで得たキャリアが自分の人生の中のある時に出会いを果たし、融合します。
そこから、人の本当のキャリアが始まると言って良いのではないかと思っています。