戸澤の週報
2024年03月03日
イシューからはじめよ
2月も駆け足で終わり、2023年度の最終月である3月となりました。
早すぎて、ついて行くのが精一杯です。
仕事の中で一生懸命にやっているはずなのに、なぜか成果が出ない時があります。
それはもしかしたら、「問題の見ないふり」かもしれません。
問題解決において、陥りやすい罠は、自分がやりやすいテーマに飛びついてしまい、問題の根本に取り組まないことです。
問題の根本に気が付いていない時もありますが、大半は自分ではうっすらと気が付いています。
しかしながら、その問題を解決するためには避けて通れない人との絡みを考えてしまうと、二の足を踏んでしまうことが良くあります。
また、問題解決の膨大な労力を考えて、踏み出せないということもよくあるでしょう。
職場で起こっている問題は、大抵がミルフィーユの様に、多層になっています。
表面上の問題を解決したとしても、一番下にある根本の問題を解決しない事には、終わらないのです。
「イシューからはじめよ」の作者である安宅和人さんは、その著書であなたが問題だと思っていることのほとんどが、イシューではないと言っています。
イシューとは「2つの集団以上で決着がついていない問題」であり、「根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題」と定義しています。
その通りだと思います。
様々な理由で決着すべきことをうやむやにしてしまい、時間が経ってしまっている所から、様々な問題は発生してしまいます。
問題がどんどん腐食してしまうイメージですね。
そこで大切なことが、本当のイシューを見抜くことから始めなければいけません。
イシューを特定する方法は、今起こってしまっている事象を洗い出し、それぞれに対してとことん「なぜなぜ」を繰り返していきます。
ポイントは、この作業を行う前に、神様に自分の心に素直になることを誓うことでしょう。
先ほども伝えた通り、イシューの根本問題は意外と自分で既に気が付いているものです。
しかし、それを無意識化に様々な理由をつけて押し込んでいるだけです。
そのため、なぜなぜを繰り返すうちに、本当の問題点が見えてくるのですが、自分で認めたくないとなるわけです。
「イシューをイシューとして認める勇気」こそが、本当に求められていることなのかもしれません。
そこから覚悟が生れてきます。
覚悟さえできれば、あとは正面からぶつかっていき、一つずつ問題に取り組み、解決に導いて行けば良いのだと思います。
現在の様に複雑な世の中になればなるほど、イシューに関する扱い方の巧拙で成果の大小が決まっていきそうです。