戸澤の週報
2022年05月02日
GWの講演
Amazonの「audible」は我々の生活に大きな価値を与えてくれます。
家にいながら人生の先達の講演を簡単に届けてくれます。
このGWに城山三郎さんの講演を聞いてみました。
この講演では、真珠王言われている、御木本幸吉氏の事を話しています。
御木本さんは頼まれた色紙に、以下のような言葉を揮毫していたようです。
「智運根」
「智運命」
根は根気、命は運命であり、長生きと言うことのようです。
2つとも一番初めに「知る事」が来ています。
御木本さんは、近くに講演があれば必ず出席し、最前列に座り、最後には必ず質問し、同時に自分を売り込むという、機会を最大限活用したようです。
列車に乗るときは1等車と3等車にしか乗らなかったようです。
1等車は政財界の最上位の方と話すことができる。
3等車は町の庶民の会話を聞くことができる。
2等車は、その中間であり、中途半端であったため、乗らない。
自分が住むところの近くには、必ず郵便局を作る。
昔は郵便局には最新の情報が集まっていたということです。
城山さんはそんな御木本さんのことを「感度の高い人」としています。
知る事の重要性は今も昔も変わっていませんが、もっと大切に考える必要がありそうです。
また、大正から昭和初頭にかけての日本の首相である、浜口雄幸さんの話もしています。
右翼に撃たれ入院します。自分の命の最後に、娘に懇願し、周囲の反対を押し切って、首相として国会に出席しました。
国民と約束したことを必ず果たすことを命を懸けて実践したかったということです。
最初から最後まで、終始首尾一貫した浜口さんの行動は、今も変わらず多くの人に支持されています。
「男子の本懐」と言う言葉を広めた方です。
城山さんの著書で詳しく知ることができます。
城山三郎さんが教えてくれた大好きな言葉があります。
「静かに行く者は健やかに行く。健やかに行く者は遠くまで行く」
最近は、努力することが必要性に変りませんが、もっと大切なことは、努力を継続できることだと思うようになりました。少し前までは、多少無理してでも急いで先に進むことが一番でしたが、今では、いかに自分を保ちながら、続けることができるかが大切に思えます。
城山三郎さんを知ったのはちょうど20歳くらいのことです。
当時ではまだ理解することができませんでしたが、最近は城山さんの言葉が、その時よりも深く入ってきます。
この不透明極まりない時代に、もう一度学んでみたいと思います。