戸澤の週報
2022年04月03日
抽象化
この週末には寒さと雨が重なり、大分花が散ってしまったようです。
春ははどうしても雨が降ってしまいますね。
三寒四温が続いています。
抽象化と聞くと、漠然としたイメージがあるかと思いますが、れっきとした思考法の一つです。
例えば「あいさつ」が抽象で、「おはよう」「こんにちは」が具体です。
抽象化は、本質を抽出をする際に役に立ちます。
例えば、安定した売上を上げるためにどうしたら良いのかを考えるとします。
月によって売り上げの増減が非常に大きいとしましょう。
理由を考えると、上位の顧客に売上が集中していて、月によって安定しない。
限られた製品だけが好調で、残りの製品があまり売れていない。
などが出てくるのが普通です。
そして、これらの問題に対して、対策を考えてアクションを打っていくと思いますが、これでは部分最適になってしまいます。
これらの考えられる問題から、本質を抽出化させて考えてます。
「そもそも顧客の本当のニーズに応えられているのだろうか?」
「顧客の本当のニーズに、当社のサービスがフィットしているのだろうか?」
抽象化させた上位の概念から考えると、全く違った顧客のニーズが新たに見えてくることがあります。
良かれと思っていたサービスが、既に市場では多くの同業他社が同じことをやっていて、当社よりも条件の良いサービスを実施していることも考えられます。
そのため、月によって売り上げが安定しないという結果になっていたかもしれません。
改めて、自社のサービスを考えて、どこにもない付加価値を付けた、具体的なサービスに落とし込んで新たに挑戦することで、結果が出ることがあります。
順番としては、現状の具体的な事象から、大切な本質を表す抽象的な概念を引き出し、その抽象概念から、また、より適切な具体的なものに落とし込んであげるプロセスです。
この抽象化のアプローチは、個人的に全体像を把握するのに、お世話になっています。
機会を見つけて試してみてください。